陽はまた昇る (2011年7月期・テレ朝・木曜21時枠) 脚本：井上由美子 演出：秋山純 プロデューサー：黒田徹也 http://www.tv-asahi.co.jp/hiwamatanoboru/

第9話 卒業〜さらば愛しき教官
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遠野は銃弾に倒れるもなんとか一命を取り留める。
しかし入院中の妻は昏睡状態に陥り、最後の時を見守ることは
出来なかった。遠野は一連の事件の責任を取り警察学校を
辞めることになる。

青春ドラマ、学園ドラマ色の強い最終話のエピソード。
辞めさせられる教師の事を、これまで散々教師によって苦しめ
られて来た生徒たちが一致団結してそれを阻止しようとする。

初回の頃の宮田たちのチャラさによってどう転がっていくのか
不安なドラマだったけど、なかなか面白くできていたと思う。
警察学校での半年の間の仲間や教官との繋がりの深さというもの
を十分に感じられるものだったし、最後に見せた生徒達の心の
強さは、まさに警察官として現場に立っても恥じないものが
有ったと思う。

犯人さえ逮捕すれば良いと思っているから無神経になるとする
校長からの遠野に対する気持ちと、校長が遠野を警察学校に
引き入れた事に対する理由付けもきちんと為されていた。
校長自身もそんな無神経さを持っていたとする一面は、誰もが
容易にハマるものだと思うし、捜査一課と所轄の刑事では、
その辺の気持ちの違いは当然あるべきものなのだと思う。

警察官としての難儀な一面も包み隠さず、全てを失った遠野
を使って、これから刑事として羽ばたこうとしている生徒達の
気持ちを引き出すことに利用している所なども上手くできて
いた。自分の恥部を包み隠さず晒してこそ、深い関係というもの
が築き上げられるものなんだよね。

校長が退職届をまだ受理していないとする辺り、ありがちだ〜と
思わず呟くほどのシナリオの構成の仕方だったけど、場面場面
は流石にプロの脚本家が作っているだけ有って、言葉のやりと
りには引き込まれる部分が十分有った。