遺留捜査 (2011年4月期・テレ朝・水曜21時枠) 脚本：尾西兼一(1)、坂田義和、池上純哉、伊藤洋子(2) 監督：猪崎宣昭(1)(2)、麻生学、長谷川康 ゼネラルプロデューサー：松本基弘 プロデューサー：三輪祐見子、丸山真哉・横塚孝弘  主題歌「記憶」 MISIA http://www.tv-asahi.co.jp/iryu/

第2話 母子手帳と裂けたおみくじ
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西野実花は娘・奈々を連れて神社に行くとそこで御神籤を引く。
それは大吉だった。

一日前、赤ちゃんの奈々と一緒にいた実花は涙しながら、
交差点を渡る。そして錦糸町のラブホテルで実花は殺されて
亡くなる。

すぐに糸村の元にも臨場要請の電話が入る。
早速現場に行くと、女性の遺体を目にする。
遺体の女性は西野実花(22歳)。遺体は打撲痕が多数有り、頭部
をガンガン打ち付けられて殺害されていた。また体にもアザが
多数見られるが、鑑識によると一週間前のアザだという。
被害者がホテルに入室したのがPM6:00。
現場からはメガネの鼻パットの壊れた片と、ゴミ箱にはガムの
包装紙とかみ終わったガム、そして半分に切れた御神籤と履歴
書が携帯されていた。
それらを鑑識に出すと共に、糸村はガムの成分を調べて商品名
を明らかにすべきだと語る。
また履歴書からは、実花には娘の奈々が居るはずであり、現場
には赤ちゃんの姿がなかった。

みゆきたちは西野のアパートに行くと、管理人に鍵を開けて貰い
中へと入る。隣人の市川夕子に話を聞くと、恐らく同棲していた
柏木裕也から逃げる為に赤ちゃんを連れて行ったのではないか
という。三ヶ月前から男性と同棲し始め、ケンカが絶えなかった
との事だった。

ホテルの防犯カメラを調べると、男性が被害者と共に入室し
15分で出ているが、顔は確認できなかった。通帳記録による
と金を下ろしているが、額は僅か総額400円程度で、ホテルに
居たのは売春行為の為に来たのではないかという。

そんな中、実花の赤ちゃんが荒川署管内の病院に置き去りに
されている事を知る。
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ラブホテルで女性が遺体として発見される。
数々の監視カメラに容疑者らしき人物が写っているが、ハッキ
リと特定していくものが見つからない。
被害者には赤ちゃんが居るが、病院に置かれており、育てられ
なくなって捨てられたものなのか。

捜査そのものの中に楽しさというものがイマイチ感じられず、
どうしても被害者の背景にある人生模様に視点が当たりすぎて
いるような流れだった。遺留品を調べる立場の人間が主人公
なのでそうなるのも仕方がないのだけど、結局どうしてもやっ
ている事は捜査一課の捜査官と同じ様な役割である。

捜査官達が糸村に対して苛立ちを覚えているけど、ドラマを
見ていると視聴者自身も糸村に対して苛立ちを覚える所がある
のではないだろうか。
つかみ所が無く、賢いのだか天然なのかよく分からず、正直
賢そうなキャラクターに見えないところは有るな。

2時間のサスペンスドラマを一時間の中に凝縮して描いた様な
話であり、どうも展開がのっぺりとしすぎていて、好みが
別れる所だと思う。

現場に残されていたガムと御神籤の流れ。
特に御神籤の流れは、想像の域を越えておらず、かなり
蛇足にも感じてしまう部分が有るのが残念。
困っている人に助けたい気持ちは分かるけれど、事件に関わる
関係者の一人一人に肩入れしてカンパしていたら、幾ら金が
有っても足りないと思う。それよりもカンパするほどの関係性
はドラマの中で描かれていないので展開自体に違和感が有った。