JIN 〜仁 (2011年4月期・TBS・日曜21時枠) 原作：村上もとか 監督：平川雄一朗、山室大輔、川嶋龍太郎 制作：石丸彰彦、津留正明 脚本：森下佳子 音楽：高見優、長岡成貢 http://www.tbs.co.jp/jin-final/

第9話 坂本龍馬、暗殺
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恭太郎の上役から京に上り、龍馬を暗殺するよう命じる。
取り逃せば母親と妹を殺害するという。

仁は咲に龍馬のことを話そうとすると、頭痛がして話すこと
が出来ない。咲は本当に持病なのか?と問い、もしかして
ガンなのではないか?と疑う。しかし咲は仁が話そうとしていた
事を少ない言葉の中から見出していた。龍馬が暗殺されると
いう事。それが今から28日後の龍馬の誕生日であるという事
だった。
仁は佐分利に対して、京に行くので一緒に付き添って欲しい
と頼む。

恭太郎の母・栄は、息子が上京する事を知り、お守りを用意
する。
一方仁は、勝に頼んで京までの通行手形を用意して貰う。

慶応3年10月25日。いよいよ京に向けて出発する。
咲は佐分利を連れてきたのは、暗殺を防げなかった時の保険
だと感じていた。この時代の人がする事は連枝の修正ではなく
歴史そのものだと言った咲の言葉を信じているという。

仁は宿に泊まる。
するとこの街は無医村であり、仁が医師だと聞いて治療して
欲しいと村人が来る。一刻も早く京に行きたい仁だが、佐分利
に後押しされて患者を見に行く。
一方恭太郎と榊原と竹越は、隣の宿に仁達が泊まった事を
受けて、何の為に京へと向かうのか恭太郎に聞いてこいと
告げる。恭太郎は仁たちの前に行くと、京に行く目的を尋ねる
が、佐分利は松本良順に頼まれて診察に行くのだと告げる。

仁達が村人を診る間に恭太郎は咲を呼び出し話をする。
恭太郎は、実家に戻ることを考えて欲しいという。みんなが
家に集まってきた頃は楽しかったという恭太郎。時を戻せない
かと常々思うという。咲はそんな兄を見て考えてみる事を
約束する。
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仁は龍馬を助けるために京へと向かう。
しかし龍馬の暗殺を企てる幕府の残党や、薩摩の大久保たち
も龍馬の存在を快く思わない中で、恭太郎さえも家族を人質
にして龍馬殺害を命じられていく。

まさに四面楚歌というに相応しい状況が用意された。
龍馬が斬りつけられるという史実の中に、本当に抜け道が
存在するのか否か。

ペニシリンの件が歴史の修正力によって押しつぶされそうな
流れが、仁の考える龍馬を助ける歴史を否定しているようで
何とも辛い。

東と恭太郎の謎めいた思惑が面白く交錯しており、東の
皮肉な境遇だったり、恭太郎の難儀な立場がドラマとして
面白く写る。

最後は東がまるで錯乱してしまった感じにも思えるけど、
仁の医術を頼りにして、最小限に傷付けたのではないかと
期待する他無い。

土佐の脱藩士の中岡が、龍馬の言うとおり食事して来れば
良かったと告げて散る当たり、笑えるものが有ったけど、
なかなか茶目っ気の有る使い方だった。

佐分利と東の再会は、ドラマ「ROKIES」の集まりで興味深く
出来れば恭太郎や咲の4ショットシーンで登場して欲しかった。
「ROKIES」では、綾瀬はるかは、小出恵介の姉役だったんだ
よなぁと今更ながら思う。

今回は龍馬が、銃を持つような立場を下りて、国政の改革から
下りようと考えていたり、東が龍馬の信念を知って共感する
ところや、龍馬が仁との二人きりの会話の中で、仁を道しるべ
としていた事を告げるシーンだけで、相当満足感が有ったな。