JIN 〜仁 (2011年4月期・TBS・日曜21時枠) 原作：村上もとか 監督：平川雄一朗、山室大輔、川嶋龍太郎 制作：石丸彰彦、津留正明 脚本：森下佳子 音楽：高見優、長岡成貢 http://www.tbs.co.jp/jin-final/

第10話 最終章前編〜タイムスリップの結末…
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龍馬は幕府軍の恭太郎たちに囲まれる中、龍馬のことを護衛し
ていた東が突然龍馬に対して刀を振り回して、彼の額を斬りつ
ける。榊原と恭太郎はそれを知って急いで退散。
東は仁や咲、そして瀕死の重体を追う龍馬の前で、私の兄は
貴方によって斬られた事を語る。久坂に会った帰りだったと。
龍馬は私の敵であり、初めからこのつもりで近付いたことを
告白。しかし龍馬はどうして今まで守り続けてくれていたの
か?と問うと、これも私を守るためだろうと告げる。

東が立ち去った後、仁はすぐに咲に対して、佐分利を起こして
来て欲しいと告げる。龍馬は仁に対して、お前がいれば私は
死なないと告げると、必ず私が助けると誓う。
仁は俺はこのときのために来たのだとし、龍馬を蘇らせる為だ
と告げる。

そんな中、龍馬の治療が始まる。
頭蓋骨を切開し、脳の腫れを取るために血液髄液を抜き取る。
手探りの状態の中で、なんとかドレナージは成功する。
大腿部に切り取った頭蓋骨を一時的に保管しておくために
手術の必要性があったが、仁はその時頭痛に襲われる。それを
知り佐分利が手術するという。

なんとか取りあえず手術は成功する。人工呼吸をお登勢が
手伝ってくれる。夕食を食べる中、佐分利は一体何があったのか
尋ねると、咲は兄は恐らく龍馬暗殺の役目を担ってきたのだと
告げ、しかし龍馬の額を斬ったのは東であることを語る。

その頃、仁友堂では偽のペニシリンの作り方を教わった医師に
よって被害者が出たとして、ペニシリンの作り方の証明書を
発行している仁友堂が訴えられる事になる。医師によると仁友
堂に作り方を教わる際にお金が払えなかった為に、偽物の
作り方を教わったのではないかとされていた。しかし山田は
金ごときで偽物を掴ませることなどあり得ないと訴える。

その頃、鈴屋では仁友堂のペニシリンの件を相談していた。
多紀や良順は、和宮の時の事件と同じ臭いがするとして、奥医
師かそりに近い役職の人が関わっているのではないかと告げる。
それを聞いて彦三郎は、奥医師の中で仁に面目を潰された人物
が居ることを語る。
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仁は自分の知る歴史通りに、目の前で斬られた龍馬を助ける
為に奔走する。龍馬を助けることこそが自分がここに来た
理由であると考えるが・・・

取りあえず歴史の整合性を合わせるために、多少の違いはあっ
ても上手く史実通りに事が運んでいく姿を描いている。

相変わらず仁が過去に来たことで変な影響を与えてしまって
いる疫病神だと自虐して、再び迷走モードに突入するかに
思えたが、その辺は周りの人たちのフォローが上手く行き届い
ていた。

ペニシリンの件に於いても無理に歴史の修正を行わずに、
単なる一事件として捉え、多紀や良順らの間の信頼関係を
改めて感じさせると共に、三隅の悪事を暴いていく所など
なかなか面白い誘導・解決の仕方だったと思う。

ただこのドラマの末期的症状として、既に主要人物の多くは
仁が未来から来た人物である事を知っているのは、かなり
の違和感があり、そんな概念をあっさりと認めてしまっている
キャラクターたちにちょっぴり不自然かなと感じる。

未来の世界であった謎の包帯男が龍馬ではなく仁だとすると、
その辺のタイムパラドックスのラグは一体どう処理していく
のか。