カレ、夫、男友達
(2011年10月期・NHK・火曜22時枠)

原作・江國香織
脚本 - 浅野妙子
演出・佐々木章光、古厩智之
音楽 - 大島ミチル
主題歌 - 安藤裕子 「輝かしき日々」

http://www.nhk.or.jp/drama10/kare/





第4話 父の秘密
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麻子は夫から受けた暴力のために病院にいくと、そこで父・修司
の姿を目撃する。麻子が通う病院はガン治療の名医が居ること
でも有名なために、修司はもしかするとガンなのではないかと
治子に相談すると、治子は先日の食事会で母・洋子が語ってい
た言葉を思い出す。しかし仕事で事実関係を確かめに行けない
二人は、育子に頼んで父親から直接話を聞いてもらいに行く。

ガンという要素を上手くミスリードとして引き込み、育子の心情
をのぞき見る。
意地の悪い内容ではあるけど、育子の中の父親に対する
複雑な心境が垣間見られる話だった故に、とても面白く演出さ
れた内容だった。

育子の奇行の中に、父親のしようとしていた事の意味を理解
しようとしている部分も含まれているのではないかという
一面も見られ、実際には父親の愛情に飢えている事を吐露
する辺りも、癖のあるキャラクターだった育子を理解する上で
上手く表現されている。

治子の件は、手紙に書かれていた内容が何処まで本当のことな
のか気になるところだけど、クレジットを見る限りでは八木の
妻がクマちゃんに手紙を運んだ事が判明。そして授賞式での
部下・久美の表情を見ると絵里香と結託して居るであろう姿が
伺えた。
何の害もなさそうな小宮山が何処かで絡んでいるのではないかと
思っていたけど、やはりクレジットからして、高橋かおり
さんがメインの流れに絡んでくると考える方が妥当か。

麻子の件は相変わらず止められない流れで、より邦一の不気味
さを際だたせた格好だった。外の世界との繋がりを保つが為に
ベランダにしがみつく彼女。その中には専業主婦らしい心情も
上手く加味され分かるような感じもするが、自分から現状を
訴え掛けない限りは、変わる物がないのかな。隣近所に実情が
伝わると良かったんだけどね。

育子と同時に岸という人物も又、異性と付き合うことに何処か
煙たがっているという役柄。恋愛無しの付き合いも良いとする
が、他人と関わることで大なり小なり面倒な事は起きるという
のが社会だと思うけどね。

犬山治子 …… 真木よう子 (32歳・次女)
多田麻子 …… 木村多江 (38歳・長女、元図書館司書、妻)
犬山育子 …… 夏帆 (22歳・三女英立学院大・動物行動学)

多田邦一 …… ユースケ・サンタマリア (東都興業銀行)
熊木圭介 …… 徳井義実 (34歳、カメラマン)
岸正彰 …… 三浦貴大 (研究員・結核で一年休学)
草壁雅美 …… 片岡礼子 (修司の現妻)
犬山洋子 …… 高畑淳子 (59歳、華道家)
草壁修司 …… 長塚京三 (65歳、大学教授)
八木弘樹 …… 平岳大 (治子の大学時代の彼)
富野久美 …… 高橋かおり (治子の部下)
小宮山 …… 柄本時生 (治子の部下)
相川光夫 …… 若葉竜也 (育子の彼)


八木絵里香 …… 宮下ともみ (怪文書の女)
岡部教授 …… 島田洋八 (大学の教授)
柏原雪枝 …… 濱田マリ (DVを受けている_主婦)
美佐江 …… 真下玲奈 (大学の研究員生)
ありさ …… 松田百香 (大学の研究員生)
さとる …… 重山邦輝 (大学の研究員生)

岩井秀人、林原慎二、青木鉄仁、中島匠、恩田香織、


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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