カレ、夫、男友達 (2011年10月期・NHK・火曜22時枠) 原作・江國香織 脚本 - 浅野妙子 演出・佐々木章光、古厩智之 音楽 - 大島ミチル 主題歌 - 安藤裕子 「輝かしき日々」 http://www.nhk.or.jp/drama10/kare/

第5話 私たち、逃げなくちゃ
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治子は八木の妻・絵里香から、夫との関係を知っていると言わ
れる中、会社ではプロジェクトを降ろされる治子。治子は
友人だと思っていた久美が、治子の悪評を社内でメールして
いた事を知りショックを受ける。

それぞれの結婚に対する思いや、恋人との関係について考察
しながらドラマを上手く構成している。

どのキャラクターも自分らしく生きることが出来ないもどか
しさを感じると共に、他人と関わり合う社会だからこそ、
自分の主張ばかりが通じない辛さというものを感じていく。

人間はやりたい事をやれば良いとする流れと、やっぱり一緒に
居る人のことを第一に考えるべきだとする葛藤が上手く描かれ、
それぞれのキャラクターがそれらの役割を担い行動を起こして
いる。

単純に自分がしたい様にすれば良いとする所に繋がっていく
育子。

自分の意思を押し殺してしまっている麻子。

やりたい事をしているが、その行動が妬みの対象となってしま
う治子。

メインは治子だと思うけど、もっとも無難な治子というキャラ
クターの中に徐々に嫌な一面ばかりが見え始めて、クマちゃん
を結果的に不幸に導いていく所がなんとも皮肉な感じ。
決して悪いことをしている感覚も無いというのは明らかだけど
せめて妊娠の件は、調べてから恋人に話すのでも良かったので
はないかとひたすら感じさせる内容だった。