カレ、夫、男友達
(2011年10月期・NHK・火曜22時枠)

原作・江國香織
脚本 - 浅野妙子
演出・佐々木章光、古厩智之
音楽 - 大島ミチル
主題歌 - 安藤裕子 「輝かしき日々」

http://www.nhk.or.jp/drama10/kare/





第8話 愛という名の不思議
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治子と育子は麻子に連絡が付かなくなると見るや多田家に
乗り込むと、二人はベッドの上で意識を失っていた。
部屋は練炭による一酸化炭素が充満しており、すぐに病院に
運ばれる。
一方育子は、岸正彰との間に妊娠している事が発覚していく。

なかなか一癖も二癖も有るドラマで見応えがあった。

最後の洋子と雅美の静かなる戦いの構図がまた興味深く描か
れたし、家族の絆を持つことで雅美に対して圧倒的な強さを
誇る洋子が、雅美と修司の間に子供が生まれ、家族が出来た
事で、自分の手を離れていく修司の姿に切なさを覚えていく
所など最高に上手く描かれていたと思う。

麻子と邦一の依存・補完の関係はやや理解しづらい一面も
有ることにはある。どんな形で決着するのか見物だったけど
上手く別れさせた感じだね。出来れば邦一の記憶は戻っていて
意図的に邦一が演技しているみたいな流れが有ればば良かった
けど、まぁそれも致し方ない。

今更ながら治子が愛とは何かを考え、麻子や育子、そして母親
の流れの中から自分の愛の価値観と比較したり、違った愛の形
と触れあうことで、自分が熊木の事を本当に愛していたのか
どうかを考えていく辺り、良くできた所だと思う。

メールという文字だけのコミュニケーションの中には感情の
識別がはっきりしない所を利用して、熊木が直接会いに来る
シーンなど、とても上手くできていた。ただ、妥協したのが
熊木の方という辺りのオチは、ちょっぴり切ない物がある。
その辺もまぁ熊木の大きさという物を感じる作りで、悪く無い
といえば悪くはないかも。戦場を経験すれば、自分の悩みなど
有る意味ちっぽけだと思えるだろうしね。

犬山治子 …… 真木よう子 (32歳・次女)
多田麻子 …… 木村多江 (38歳・長女、元図書館司書、妻)
犬山育子 …… 夏帆 (22歳・三女英立学院大・動物行動学)

多田邦一 …… ユースケ・サンタマリア (東都興業銀行)
熊木圭介 …… 徳井義実 (34歳、カメラマン)
岸正彰 …… 三浦貴大 (研究員・結核で一年休学)
草壁雅美 …… 片岡礼子 (修司の現妻)
犬山洋子 …… 高畑淳子 (59歳、華道家)
草壁修司 …… 長塚京三 (65歳、大学教授)
八木弘樹 …… 平岳大 (治子の大学時代の彼)
富野久美 …… 高橋かおり (治子の部下)
小宮山信二 …… 柄本時生 (治子の部下)
相川光夫 …… 若葉竜也 (育子の彼)


島田洋八、真下玲奈、中島匠、諷加、大山ルミ、松田百香
恩田香織、永幡洋、重山邦輝、三谷侑未、宮坂千咲、池田愛華
杉園心彩、曽根友那、米谷澪、藤田愛依

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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