家政婦のミタ (2011年10月期・日テレ・水曜22時枠) 脚本：遊川和彦 演出：猪股隆一、佐藤東弥、石尾純、日暮謙 チーフプロデューサー：田中芳樹 プロデューサー：大平太、太田雅晴 主題歌：斉藤和義『やさしくなりたい』 http://www.ntv.co.jp/kaseifu/index.html

第1話 崩壊寸前の家庭にやって来た笑顔を忘れた氷の女…
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妻・凪子を失った阿須田は、長女の結がなんとか母親代わり
として家事を勤めて行くも、なかなか上手く行かず、恵一は
家政婦紹介所に依頼し、家政婦を雇うことになる。
そこで来た家政婦の女性は、感情も見せず言われたことを
淡々とこなしていくプロの家政婦の女性だった。

このドラマ、綾瀬はるかさん主演の日テレのドラマ「ホタル
ノヒカリ」と同様に、台湾でもほぼリアルタイムに近い形で
放送する事が決定しており、期待の大きさを伺わせるも、
正直初回はかなり失望するような内容だった。

松嶋菜々子さん演じる家政婦の姿、相武紗季さん演じるうらら
のキャラクターが如何にも漫画っぽさを感じるばかりで、
現実味が無く痛々しさすら感じてしまうものがある。

個人的に市原悦子さんバージョンの「家政婦は見た!」シリーズ
を何ら意識した作りなのかと思っていたので、そういう意味で
は良い意味で裏切られた気がする。

家庭の事情に入り込まないのが家政婦の鉄則だと思うので
感情を無くしたようなキャラクターという設定は決して悪く
はないのだけど、このドラマはどうもキャラクターを作りす
ぎていて違和感があり、それでいて如何にも自分が優秀だと
いう事を主張しすぎている所が、どうも肌に合わない。

優秀な家政婦の物語ならば、BS朝日で放送されたドラマ
「家族法廷」の中でミムラさん演じた家政婦の姿がとても
自然で優秀さを導き出しており、それでいて影の存在
として見事に家庭をサポートしていく感じが上手く出ている
物語だった。

恵一が最後三田に妻の件を語るシーンなんて、何の脈絡もなく
告白モードに突入したり、母親の物を捨てて欲しいと語ったと
きに、庭にポイ捨てしていく辺り、ちょっと信じられない行動
だった。
誕生日のサプライズとして、三田がどんなサポートを取るのか
に期待したけど、良さを感じたのは、感情を持たないはずの
彼女が、不必要なまでに口うるさく語りかける隣人に対して、
明らかに感情をむき出しにして水を掛けるというシーンだけだ
った所が物足りなく映る。三田を殴った少年なんて五月蠅いだけ
で何の妙味も感じなかった。

今後家庭の事情が露わになっていくのだろうし、どのように
して家政婦が関わっていくか。キャストは素晴らしいのだから
是非とも脚本で魅せて欲しいところである。