家族法廷 (2011年4月期・BS朝日・水曜22時枠) 脚本：尾崎将也(1)、関えりか(2)、山田能龍(3)、久松真一(4)、 牟田桂子(4) 演出：植田尚(1)(2)(3)、二宮浩行(4) プロデューサー：川島保男、布施等、山本喜彦 http://www.bs-asahi.co.jp/kazokuhoutei/

第4話 娘の結婚
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亮太は夕食の際、姉・由加に彼氏が出来たと家族のみんなに
告げる。男と一緒に歩いているのを見たという。由加も高校生
なのだから彼氏くらいは出来るだろうとする良弘たち。しかし
健一だけは納得がいかない。
そこに仕事を終えた朋子が帰宅する。朋子があまりに上機嫌
な事に家族は違和感を感じる。焼き魚の食べ方、納豆の食べ方
父親に対しておかずをよそったり、冴子の料理の腕を誉めたり
・・・やけにシオらしいと家族は疑う。
久美は朋子に対してそろそろ結婚のことを考えなさいと口添え
するも、結婚は本質を見極めることが必要で、離婚する家庭は
相手のことを都合良く見ていると、達彦は裁判での経験を
語る。
話題は由加の彼氏の事へ移る。由加の彼氏・竹下はサッカー部
で生徒会の副会長だと知ると、朋子は由加にも彼氏が出来たの
ねと告げる。その言葉を敏感に察知した姉・久美はその事を
指摘すると、朋子も正直に認める。

食事後、朋子に質問攻めにする。
出会ってから二ヶ月目、居酒屋で出会ったという。
会社での事を愚痴っていた際に相手から声を掛けて来たという。
その日は帰りに雨が降っていて困っていたところ、彼は傘を
手渡し、明けない夜は無いと励ましてくれたという。話している
ウチに互いに以前からこの店の常連で、彼氏は私のことを
店でよく見かけていたのだという。それから時々居酒屋で会う
ようになったとの事。彼の家は躾けに厳しい為に、食べ方など
を色々と教わったという。

朋子は彼氏である川原智の写真を見せる。
彼は39歳で朋子とは5歳年上。グランポート貿易の取締役を
していてヨーロッパから輸入しているという。朋子は今度
父に会って欲しいと頼む。彼から俺に付いてきてくれるか?
と言われ、自分も運命を感じた為に付いていくことを話したと
いう。紹介する前に返事をしたことを謝罪する。

その日から朋子は彼が好きな料理・漬け物などを冴子から
教えて貰う。彼の夢に投資した事を告げ、こんなに相手に
応援したいと思ったことは初めてである事を語る。
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朋子は居酒屋で出会った男性・川原から一緒に付いてきて欲しい
と言われ、彼が思い描く夢に自らも賭けようと決める。
そんな彼に300万円を貸すが、翌日から彼とは連絡が付かなくな
り、結婚詐欺が疑われる中、それでも朋子は彼のことを信じよう
とする。

困難な時にこそ、家族としての愛情で有ったり、兄弟として
親子としての絆が見えてくる。

最後まで娘の為に信じようとする達彦の姿の中には、これまで
の罪悪感やら本気で娘の幸せを案じる、良き父親の姿が混在
していて、ぼのぼのとさせられるものが有った。

何よりこれまでの様に欲にまみれて自分の利益ばかりを追求する
個々人の姿が失われて、親兄弟のために動く姿が見られた事で
これまでの内容の中でも最もファミリー感を打ち出すことの
出来た話なのかも知れない。

ただ倒産して借金を背負う男性との恋愛を認めるか否や。
娘は34歳で、行き遅れる可能性も有る中で、そんな相手との
関係を認めることが果たして幸せなのかどうか。
家族としてはその判断が難しそうなネタだったね。
逆に悪いヤツで良かったのかも知れない。

結婚詐欺であろう事は明らかな状況の中、恋がそれを盲目的に
させるところや、そんな状況の中でも娘の為に何がしてやれるのか
模索していく辺りは十分父親としての役割を果たしていた。