家族法廷
(2011年4月期・BS朝日・水曜22時枠)

脚本:尾崎将也(1)(6)、関えりか(2)(5)、山田能龍(3)
久松真一(4)、牟田桂子(4)(7)
演出:植田尚(1)(2)(3)(7)、二宮浩行(4)(5)(6)
プロデューサー:川島保男、布施等、山本喜彦

http://www.bs-asahi.co.jp/kazokuhoutei/



第7話 父の秘密
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達彦はいつものように裁判官として法廷に立つ。
子供の認知要求しないように夫は妻に一筆書かせて金を渡すが、
それは無効だとして妻が訴えた物。判決では子供の認知は金銭
でのやりとりで出来る物ではないとの事だった。

週末、みんな仕事や外出で出払う中、健一は達彦を呼んで
お土産のプリンを食べる。健一はこのプリンは、友人が奥さん
に内緒で不倫旅行し、自分のことをアリバイにした事に対する
お礼として貰った物だという。

そんな中、達彦を訪ねて女性・
緑川志織がやってくる。
冴子が対応に出ると、志織は冴子を達彦の奥さんなのか?と
尋ねる。一度達彦に会いたかったのだという志織。達彦に
その事を告げると、二人は達彦の書斎で話し合いをすることに
なる。

健一も冴子も二人の様子が気になり、ドアの所で聞き耳を立て
る。中から
"お父さん"という言葉と、"援助してくれたお金の
お陰で・・"
という言葉を耳にする。まさか援助交際なのか、
それとも
隠し子なのか?と二人は見合う。
部屋から出てきた達彦に対して、何だったのか話を聞くと、
達彦は勘違いだったみたいだと語るだけだった。

達彦は夕食の際にもぼんやりしていた。
二女の朋子は婚活パーティーに出席してきたが、相手はバツ一
で子持ちでしかもその子供は正妻との子ではなく愛人との子
だった事を話題にする。

健一は夜中に抜け出すと、離れにある冴子の部屋を尋ねていく。
その様子を妻の久美が見ていた。
健一はあの件で冷静に対処できるのは我々だけだとし、特に
久美にバレたら大騒ぎ処ではなくなるという。すると久美が
二人の前に出てきて、夜ばいするなんてと怒り出す。
仕方なく健一は、久美を冴子の部屋に引き入れて事情を話す。
昼間に緑川志織が来て、その子が達彦の隠し子ではないかと
いうこと。それを受けて久美は次女・朋子と長男・良弘を
呼び出し、みんなで会議することになる。

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達彦の元に突然現れた女性・緑川志織を巡り、もしかして
父親の隠し子ではないかという疑惑が持ち上がる。
話は瞬く間に兄弟の元に伝わり、父親を問いつめていくことに
なるが・・・

ミスリードを延々と引っ張っていくような内容で、ホーム
ドラマにありがちな流れが描かれた。

隠し子や親権の事が、冒頭から包括的な形で描かれ、上手く
それらしき様子を造成していく。

視聴者の誰もが兄弟たちの勘違いだと分かっているものの、
何処までそれを引っ張っていくのか。そしてそれらしい流れを
演出できるのかが興味の示す点。

まさか松下由樹さんまでも出てくるとは思わなかった。

健一と冴子という血の繋がりの無い家族を使って、面白く
ドラマを導いていったし、父親が背負う裁判官としての厳しさ
や気難しさが描かれ、軽蔑していた姿から一転して尊敬に
値する人物像を上手く築き上げていく。

冴子の達彦を見守る視線が、まさにそれを象徴していたけど、
アルコールを使って冴子の違った一面を見せる所など、遊び
心も忘れていないバランスの取れた内容だったと思う。

小野寺達彦 …… 長塚京三 (62歳、裁判官)
小野寺冴子 …… ミムラ (28歳、家政婦)
桑島健一 …… 六角精児 (42歳、長女の夫・サラリーマン)
小野寺良弘 …… TETSUYA (31歳、長男・広告会社)
小野寺朋子 …… 岩崎ひろみ (34歳、次女・OL)
桑島久美 …… 松永玲子 (37歳、長女・レストラン店長)
桑島由加 …… 宮崎香蓮 (15歳)
桑島亮太 …… 小林海人 (10歳)
妙子 …… 岡本麗 (幸子の姉)
小野寺幸子 …… 上村香子 (達彦の妻、亡くなる)


緑川早苗 …… 松下由樹 (緑川直樹の妻)
緑川志織 …… 中村静香 (早苗の娘)

岡野友信、櫻井由美


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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