家族法廷
(2011年4月期・BS朝日・水曜22時枠)

脚本:尾崎将也(1)(6)、関えりか(2)(5)(10)、山田能龍(3)(8)
久松真一(4)、牟田桂子(4)(7)(9)
演出:植田尚(1)(2)(3)(7)(10)、二宮浩行(4)(5)(6)(8)(9)
プロデューサー:川島保男、布施等、山本喜彦

http://www.bs-asahi.co.jp/kazokuhoutei/



第10話 涙の判決
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派遣サービスの高橋が冴子の元を訪ねてくる。
慰安旅行に一名空きが出たので冴子に来てくれないか?という。
冴子はまだ旅行の気分ではない事を告げる。
別れようとしている
夫・慎一郎は、冴子が別れを告げた際に
彼女のことを家に閉じこめた人物で、電話しようとしているも
のの怖くて出来ていなかった。
高橋は帰りに達彦とバッタリ会うと、冴子の件でお願いする。

食事の歳に、達彦はみんなの前で冴子に今週末熱海に旅行に
行くべき事を語る。気分転換にもなる事を告げると、家族一同
ウチのことならば心配しないで行ってきて欲しいと告げる。

週末、冴子をみんなで送り出す。
酔い止めやお菓子など、旅行の時に必要な物を手渡す。

その日の夕食は、雇われレストラン店長をしている久美が
作ることになる。ミートスパゲティとサラダだが、塩の分量を
間違え辛い料理になる。冴子ならば・・・という家族に久美も
激怒する。
それ以降、家族の者達はトレイットペーパーの保管場所が分か
らなかったり、洗濯の際に思わず色出しするシャツと一緒に
洗ってしまったり、夕食の後にコーヒーが出てこなかったりと
冴子の居ない穴が大きく感じられる。

そんな中、良弘は夕刊を取りにポストに向かうと帽子を被った
髪の毛の長い不審な男性と遭遇する。
更に翌日妙子がやってくると、さっきおかしな人が家の外に
居たことを聞かされる。由加のストーカーなのか?もしかした
ら朋子の合コンで知り合った男性かも知れない。一つ一つ可能
性を潰していく中で、冴子が別れようとしている男性ではない
か?という事になる。また確証がないので、冴子には黙って
いようと告げるが・・・

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冴子が旅行中に、小野寺家の周りに不審者が現れる。
ストーカーなのかこそ泥なのか。
もしかしたら冴子の元旦那かも知れないとの事で、冴子には
その事実を告げずに注意を喚起するが・・・

いよいよ最終話。
最後のネタとして気になるのは、家政婦の冴子さんとの別れ
が演出されるのかどうかと言ったところだろうか。

冴子が居ない間に彼女の存在が如何に大きかったのかが描かれ
母親が居なくなった後に、その空白を埋める存在として見事
小野寺家を支えていたという事が描かれた。

母親の死後、家族がソフトランディング的に安定的な生活が送
れるようになったのも、冴子の家族を思う涙ぐましい努力が
有ったからのもので、達彦が家族の中で孤立せずに生活できた
のも彼女の存在による所が大きかったのかも知れない。

家族の居ない彼女の居場所であり帰るべき場所だという事が
今回明確に描かれ、いつか自分の家庭を持つのだろうけど
このまま家族の形を残して欲しいなと思わせるものが有った。

また冴子自身も傷ついた心をこの家庭に入ることで癒し、
そして強さと勇気を身につけたという点で、一方的な関係では
なく双方向の関係として家族の中に入り込めたという事は
名実共に家族の一員になれたのではなかろうか。

良弘を初めとしていつの間にかクルクルと回り始める辺り
笑える物があった。

小野寺達彦 …… 長塚京三 (62歳、裁判官)
小野寺冴子 …… ミムラ (28歳、家政婦)
桑島健一 …… 六角精児 (42歳、長女の夫・サラリーマン)
小野寺良弘 …… TETSUYA (31歳、長男・広告会社)
小野寺朋子 …… 岩崎ひろみ (34歳、次女・OL)
桑島久美 …… 松永玲子 (37歳、長女・レストラン店長)
桑島由加 …… 宮崎香蓮 (15歳)
桑島亮太 …… 小林海人 (10歳)
妙子 …… 岡本麗 (幸子の姉)
小野寺幸子 …… 上村香子 (達彦の妻、亡くなる)
高橋聡美 …… 大島蓉子 (家政婦派遣サービス)


温水洋一、鳥居峰明、大野由紀子

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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