LADY 〜最後の犯罪プロファイル〜 (2011年1月期・TBS・金曜22時枠) 脚本：荒井修子(1)(3)、渡辺雄介(2)、徳永友一(3) 音楽：河野伸、羽岡佳 音楽プロデューサー：志田博英 プロファイル監修：桐生正幸 プロデュース：津留正明、渡辺良介 演出：平野俊一(1)、山本剛義(2)、今井夏木(3) http://www.tbs.co.jp/LADY_cps/

第3話 純愛…天才VS美しき吸血鬼
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夜道を歩く女性・三宅奈緒子の事をフードを被った男性が追い
かける。奈緒子はそれに気がつき逃げるが殺害される。
首筋には牙で血を吸ったような跡が見られた。

翔子が残業している中、職場には妹の舞子が来ていた。
妹は軽い神経症が有り、10年前に父を火事で亡くすのを目の前
で見ていた為にそのようになったという。

その頃、寺田と新堀は翔子に全ての仕事を押しつけ、自分たち
はキャバクラにいき、モエちゃんマミちゃんとよろしくやって
いた。
そんな寺田の元に一本の電話が入る。
寺田は恩師である三宅隆史の娘・奈緒子が殺害され、自分で
検視をした結果仕事を辞める事を、同じ監察医仲間の上原誠
から聞かされる。どうやら悲惨な殺され方をしたらしく、捜査
は難航しているという。葬式の場に、横浜港西署の刑事・松尾
善雄が来ており、寺田は彼に捜査協力をさせてくれる様頼む。

藤堂は何故、横浜港西署が寺田を指名して捜査協力を求めて
来たのか?と疑問を告げる。藤堂は認めない立場だが、柘植は
余所でもCPSの活躍を見せれば、一目置かれるのではないか?
と言われ、一週間の期限付きでプロファイラーチームを派遣
することになる。

最近若い女性3名、椎名司、長瀬美佳、そして今回三宅奈緒子
が殺害される。いずれも失血死で全身の血が抜きとられている
のだという。吸血鬼殺人事件だとマスコミでも報道されていた。

チームは横浜港西署へいくと、既に捜査本部が設置してあり、
管理官の武林に挨拶する。海外ではこの手の事件は珍しくは
無いというチーム。デュッセルドルフの吸血鬼とされるペーター
キュルテンを引き合いに出し、性的快楽のために殺害を繰り替え
した例を語る。この手の事件は性的快楽か、ヴィンパイアフィ
ツアと呼ばれる病気にかかっている可能性が高いことを告げる。
その症状は血液を口にするのを好み、繰り返し犯罪を犯すという。
過去に暴行、性犯罪、動物虐待を行ったことのある人物が犯人
像だとすると、既にそんなものは調べてあると言われ、頭の中
で犯人を追っていろと言われる。
歓迎されていないプロファイラーチームは、捜査資料もまとも
に見せてもらえない事を知ると、翔子はマリエに電話し、神奈川
県警からデータをハッキングしてくれと頼む。
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寺田の恩師の娘・奈緒子が殺害される。
犯人は被害者の体内の血を抜き、そして爪を剥ぐという異常な
行動を見せる。
寺田はそんな残虐性を持つ犯人を野放しには出来ないとして、
一人気をまくが・・・

ドラマとしては二つのポイントがあることが明らかだった。

一つは犯人の動機と人物像。そしてもう一つは犯人像が浮かび上がった
後、何処に犯人が生息しているのかという事だ。

正直、首もとに歯形があるならばDNA鑑定をすれば良いだけの
事で、プロファイルチームというよりも鑑識の仕事だし、
爪の一件を事件解決の一つのアイテムとして利用するのは、
少々強引な物証に思えた。
そんな被害者の爪を探すという気の長い非効率な捜査方法にも
疑問がある。

動機と犯人像を考えるのは、翔子の分野だったが、殺しを儀式と
導くには少々物証が心細いし、翔子自身の想像の域を決して超
えていない。
また犯人像を特定した後に、チームとしては場所を特定しなけ
ればならず、その為に犯人が残した物証から場所を特定する
所など、殆ど神懸かりに近い物がある。
日本のドラマにありがちな、地図上での点と点を合わせた際に
全ての謎の答えがそこにはある的なものだったけど、それが
納得の出来る解法なのか少々疑問に残る。

で、最後は一話と同じで犯人に見せ場の演技。
これがまた異様に長く、蛇足とばかりに感じてしまうのが実に悲しい。