ラストマネー -愛の値段-
(2011年9月期・NHK・火曜22時枠)

脚本:武田有起 渡辺啓
演出:塚原あゆ子
音楽:林ゆうき
プロデューサー:橘康仁
主題歌:My Little Lover 「 ひこうき雲」

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第1話 最期のプレゼント / なぜその保険金が受け取れない?
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巨額の金が動く保険金に於いて、私情を挟む事無く真相を掴ん
で正しい人物に正しい額のお金を渡すことが出来るのか。
保険金査定部の人間を中心として、それを受け取る側の事情を
描きつつ、時に巨額の金故にむき出しになる人間の欲望を
鋭く描いていく。

いきなり冒頭から横村一樹らしき人物が亡くなっていた。
佐々倉亜希子に殺されてしまったのか。
こういう流れで保険金詐欺・殺人事件に発展していくという
リアルな流れが存在していた。

ドラマとしては刑事ドラマっぽい味付けで、査定部のしている
事はまさに刑事と同じ。しかし巨額の金がかかっている分、
遺族にしても会社にしても、損得勘定抜きにして語れず、人の
命を目の前にして、金のために目の色を変えて奪い合うという
人間の本性を見るような話なのかも知れない。

崖から転落した車に同乗していた5人の家族のウチにどちらが
先に死んだのかで、金の相続人が変わってくるという単純な様で
複雑状況の中、暫くはこんな感じの判断に迷うような保険金の支払
いのケースを描いていくことになるのかな。

向島の過去の心の傷なんかも描かれたし、現在進行中の横村一樹
の死亡事件なんかも描かれた事で、ネタフリはバッチリと
言った感じ。

転落した車の件については、正直あんまり説得力が有るのか
どうかよく分からなかったけど、金に目の色を変える人と
身内の死に悲しむ人の間で全く違う温度差が存在する所など
とても性格の出る話だなと思う。ただ突き詰めていくと人間
など誰でも同じようなものといった所に行き着いていくのかな。

査定部と遺族の化かし合いなんかも面白い要素だろうし、
ちょっと内容が如何にもNHKっぽい堅さがあるかなという所を
除けば、ほぼ手堅いドラマかなという気がする。
なんとなく坂口憲二さんが主演し、リストラで苦悩する人間を描いた
NHKのドラマ「君たちに明日はない」と雰囲気が似ている感じがする。

エンディングの選曲にMy Little Loverの曲が使われているの
も嬉しい。

向島朔太郎 …… 伊藤英明 (37歳、清和生命査定部)
大野圭吾 …… 中丸雄一 (23歳、清和生命査定部)
如月洋大 …… 松重豊 (44歳、リサーチ)
横村一樹 …… 田中哲司 (40歳、清和生命査定部)
一ノ瀬由佳理 …… 田畑智子 (32歳、大日生命の保険金査定人)
藤堂光明 …… 伊武雅刀 (56歳、清和生命・専務取締)
水谷俊郎 …… 夏八木勲 (70歳、水谷杏里の父)
佐々倉亜希子 …… 高島礼子 (41歳、港で働く、息子・)
神部みどり …… 矢沢心 (清和生命査定部)
羽柴稔 …… 古本新乃輔 (清和生命査定部)
田中裕樹 …… 永岡卓也 (清和生命査定部)
桐山茂 …… 清水昭博 (清和生命・部長)


戸田誠一郎 …… 螢雪次朗 (町医者)
戸田雅美 …… 木野花 (妻)
金子光男 …… でんでん (夫)
金子千種 …… 市毛良枝 (妻、唯一の生き残り)

木内晶子、木村聖哉、橋爪龍、森下哲夫、渡辺憲吉
宮本ふみ、犬飼若博、森谷ふみ、松山尚子
吉田昌美、邱太郎、岡崎憲、中平良夫、遠藤恭葉


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