ラストマネー -愛の値段- (2011年9月期・NHK・火曜22時枠) 脚本：武田有起(1)、渡辺啓(2) 演出：塚原あゆ子(1)、竹村謙太郎(2) 音楽：林ゆうき プロデューサー：橘康仁 主題歌：My Little Lover 「 ひこうき雲」 http://www.nhk.or.jp/drama10/money/ http://www.nhk.or.jp/drama-blog/1210/ http://twitter.com/#!/nhk_drama10/

第2話 残された母子 / 保険金で太る、病人!?
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向島が担当するのは、帰宅途中に道でトラックに轢かれて亡く
なった男性・山岡真一と、入院給付金を求める福田豊という
男性だった。大野は向島のやり方について行けないとするが・・

査定に感情は要らないとする向島の行動は一見すると非情にも
思えるが、彼なりに"償い"と称して会社の意向とは別に、徹底
的に調査している姿が発覚する。償いが何に係っているのかに
ついては、かつて担当した水野家の事情が関わってくるの
だろうけど、非情な行動の中にも会社に媚びている訳ではない
と分かった途端に向島のしている事が悪いとは思えなくなった。

詐欺だと分かっているのにそれを証明できない事。
一方では状況証拠から明らかに自殺として処理出来る事。

今回二つの案件に於いて、入院給付金の件が上手くメインで
あり自殺か他殺かに於ける案件を際だたせる流れで良くできて
いる。

ドラマとしては保険金に於けるウィークポイントを付いた様な
展開で、査定の判断・処理の難しい案件の紹介色の強い一面も
有るけど、会社としての立場と個人としての立場が複雑に絡み
合い、ドラマとしては面白く盛り上がるよう作られていると思う。

研修の立場である大野は、完全に視聴者の代弁者となって
向島から答えを引き出す役割を果たしているので、一見すると
薄っぺらい人物に見えるけど、嫌みな人物に見えない所は
良い感じかな。

最後の最後に展開が反転していく所など、シナリオとしても
興味深く作ってあるし、感情移入させるよう上手く構成されて
いる。