マドンナ・ヴェルデ 〜娘のために産むこと
(2011年4月期・NHK・火曜22時枠)

原作 - 海堂尊「マドンナ・ヴェルデ」「ジーン・ワルツ」
脚本 - 宮村優子
音楽 - 村松崇継
主題歌 - リベラ『生命の奇跡(いのちのきせき)』
演出 - 本木一博

http://www.nhk.or.jp/drama/madonna/



第4話 あなたには渡さない
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みどりは伸一郎からの手紙で、理恵とは離婚した事を知る。

4月、みどりは理恵に何度も電話するが全く繋がらず。
丸山に頼んで海外にいる伸一郎にも電話しようとするが、
彼もまた欧州への出張で繋がらなかった。
みどりは直接理恵の家を訪れることにする。

一方屋敷は清川医師を呼び出すと、理恵の件の調査報告を聞く。
屋敷の元に何者から怪文書が届き、その中には理恵が代理出産
をしている事が書かれていたのである。清川は屋敷に、それら
しい事実は見あたらなかったと報告する。
そんな中、清川は校内を歩いているみどりの姿を見かけ声を
かける。担当医である理恵に会いに来たというのである。
理恵の元に連れて行く彼。

理恵はみどりを見ると、簡単に校舎には出入りしないで欲しい
と告げる。みどりは伸一郎からの手紙を見せると、それが
本当のことなのか尋ねる。勝手に離婚するなんて無責任だと
告げると、理恵はアメリカと日本で離れたままでいるよりも
ケジメをつけた方が良いと思ったという。伸一郎の方からその
事を告げたのだと語る。
みどりは理恵に、出産まで一緒に暮らそうと語る。

みどりは丸山に会うと、離婚の件で理恵は伸一郎の言うことに
従うしかなかったみたいだと報告。しかしみどりは二人の絆を
取り戻したい事を語る。

診察の日。
診察室では浩子やユミと会う。するとユミは落ち込んでおり、
コージが置き手紙を置いて出て行ったという。これから医師に
会うけど、みどりに一緒に付き添った欲しいと頼む。

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みどりは順調にお腹の中の子供が育つ中、少しずつ理恵との
間に溝が出来はじめる。理恵が相談もなく離婚をしていた事や
自分の子を産むという以上に、近親間の代理出産の事実に重き
を置いていたことで、みどりは娘に対して不信感を抱いていく。

みどりの考えている母親としての理恵の姿と、理恵がやろう
としている現実とのギャップが、二人の間で大きく揺らぎ、
今後とも楽しめそうなネタとして存在している。

屋敷が理恵との間で生殖医療に関して話し合う辺りの展開が
完全に前振りとなっていて、見事屋敷が提起していた問題が
そのまま理恵とみどりの間の問題として浮上してくる流れ
だった。

やはり母親になるという事は、自分のお腹で子供を育てる必要
が有り、その過程を感じていないことには、母性が生まれて
こないのだろうか。
ユミはお腹の中の子供を感じて、徐々に親になる決意を見せて
来たし、みどりの中にも子供を育てていくことで、新たなる
景色を感じ始める。

理恵自身がやろうとしている事は、医師からの視点で有り、
不妊で悩む人に向けて希望を持たせるためのパフォーマンスに
しか見えない所があるのかな。
産むことが目的となった理恵のその先にある母親としての
姿が、みどりの中には見えてこない事に失望する。
それを裏付けるところに、理恵自身の境遇を持ち込んだ所は
上手くできていたのではなかろうか。

今後伸一郎がどんな形で関わってくるのかが楽しみだね。

山咲みどり …… 松坂慶子 (娘・理恵の代理出産)
曽根崎理恵 …… 国仲涼子 (産婦人科医"マリアクリニック")
曽根崎伸一郎 …… 片桐仁 (大学教授、理恵の夫)
青井ユミ …… 南明奈 ("マリアクリニック"最年少出産)
妙高みすず …… 柴田理恵 (助産師)
荒木浩子 …… 相田翔子 (妊婦、長年不妊治療)
清川吾郎 …… 勝村政信 (帝華大産婦人科準教授・理恵の上司)
屋敷統 …… 本田博太郎 (帝華大産婦人科大教授)
三枝茉莉亜 …… 藤村志保 ("マリアクリニック"院長)
丸山慧 …… 長塚京三 (俳句の先生、みどりに恋心)
熊田幸子 …… 大島蓉子 (俳句)
阿部大吾 …… 芦川誠 (俳句)
高木路子 …… 市川千恵子 (ケアセンター)
盛田克子 …… 松金よね子 (ケアセンター、俳句)
神崎貴子 …… 馬渕英俚可 (妊婦)
関野仁 …… 堀越富三郎 (俳句・メガネの人)


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