マドンナ・ヴェルデ 〜娘のために産むこと
(2011年4月期・NHK・火曜22時枠)

原作 - 海堂尊「マドンナ・ヴェルデ」「ジーン・ワルツ」
脚本 - 宮村優子
音楽 - 村松崇継
主題歌 - リベラ『生命の奇跡(いのちのきせき)』
演出 - 本木一博、富沢正幸

http://www.nhk.or.jp/drama/madonna/



第6話 未来の子供たち
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みどりは理恵をつれて茉莉亜の元を尋ねる。
みどりは理恵が代理出産の件を公表していることを告げ、
公表するのを辞めるよう娘に言って欲しいと頼む。
しかし理恵は、赤ちゃんが欲しいだけではダメだと感じ、
不妊で悩む人たちの希望になりたい旨を語る。
みどりは公表すること自体を問題にしているのではなく、先の
事に関しては貴方がお腹の中の子と迷いながら決めることで
産まれる前からそんな事をしても決して幸せには慣れないこと
を語る。

みどりは伸一郎から託された手紙を茉莉亜に見せる。
そこにはお腹の中の子の親権を求める物だった。

そんなやりとりを聞いていた妙高はそんな争いに茉莉亜先生を
巻き込まないでくれと告げる。代理出産には反対の立場だとし、
人にはしてはいけないことが有るのだと語る。みどりは妙高も
これまで不妊に悩む患者を診てきたでしょうと告げると、
妙高は自らも理恵と同様に子宮を失った一人であることを告白
する。その上で代理出産で子供を授かっても本当に幸せなのか
と問い、現に今みどりと理恵は争っていることを指摘する。

茉莉亜は今回の一件は医師としての私の命の希望を灯して
くれた事だとするが、子供の未来は子供の物であり、公表が
子供のためになるとは思えない事を語る。自分はみどりの事を
支持すると告げる。

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みどりは理恵が代理出産の件で公表していることを知り、なんと
してでも止めようとする。公表すること自体に疑問を感じている
のではなく、産まれてくる子供に相談も無しに自分の独断で
公表していることを問題視する彼女。しかしそんな議論を重ねて
行く間にも、出産の日は刻一刻と迫ってくる。

TBSのドラマ「生まれる。の様なダウン症云々やら羊水検査
については一切触れられなかったけれど、やっぱりリスクは
高いのだろうな。

最終話は結局みどりの方の主張に部があり、お腹の中の子供
の事を考えれば当然の結果だったのかも知れない。

ただ世論を含めた騒ぎは一切省略して、身の回りの妊婦やら
不妊治療に悩む人々、そして医師としての立場や母親
の立場といった人物が議論を重ねていくもので、それを視聴者
がどう取るのかといった展開が用意される。

どんな時も子供を守るとする決意を見せる共に、今後起こるで
あろう代理出産の是非を臭わせて終わる所など、とても酷な
感じにも見える。

産まれる人もいればこの世から去る人もいるということで、
その辺の喜びと寂しさがバランスよく描かれているし、
この病院で関わった妊婦が一斉に出産する所など、ちょっと
した緊迫感と出来過ぎな感じが面白く描かれた。

結局教授の元に手紙を出したのは妙高だったのかな。

山咲みどり …… 松坂慶子 (娘・理恵の代理出産)
曽根崎理恵 …… 国仲涼子 (産婦人科医"マリアクリニック")
曽根崎伸一郎 …… 片桐仁 (大学教授、理恵の夫)
青井ユミ …… 南明奈 ("マリアクリニック"最年少出産)
妙高みすず …… 柴田理恵 (助産師)
荒木浩子 …… 相田翔子 (妊婦、長年不妊治療)
清川吾郎 …… 勝村政信 (帝華大産婦人科準教授・理恵の上司)
屋敷統 …… 本田博太郎 (帝華大産婦人科大教授)
三枝茉莉亜 …… 藤村志保 ("マリアクリニック"院長)
丸山慧 …… 長塚京三 (俳句の先生、みどりに恋心)
熊田幸子 …… 大島蓉子 (俳句)
阿部大吾 …… 芦川誠 (俳句)
高木路子 …… 市川千恵子 (ケアセンター)
盛田克子 …… 松金よね子 (ケアセンター、俳句)
神崎貴子 …… 馬渕英俚可 (妊婦)
関野仁 …… 堀越富三郎 (俳句・メガネの人)


小谷早弥花、佐藤せつじ、戸村美智子(声)


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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