名前をなくした女神 (2011年4月期・フジ・火曜21時枠) 編成企画：太田 大 プロデュース：浅野澄美 脚本：渡辺千穂 演出：水田成英 http://www.fujitv.co.jp/megami/index.html

第3話 今、試される親子の絆
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真央は侑子に敵意を燃やし、朝挨拶されても侑子の事を無視
する。真央は娘の羅羅に対して健太と遊ばないよう告げる。

羅羅はモデルとなるべくスチール撮りをする。
事務所のマネージャーである東野は、思った以上に羅羅が
可愛いことで期待が出来る事を告げる。それを知った真央は
大喜びし、羅羅に対してこれで健太にリベンジ出来ると呟く。

一方園児達は皆、百合子が塾長をしている塾に通う。
初めての塾故に緊張する子も多い中、利華子はみんなの前で
合格には拘らないと宣言。親が必死だとママ友同士が敵対心
を持ちそれが子供にも伝わってしまうという。

塾が終わるとみんなでレストランで一休憩。
そこで夕食を取ることになる。しかしちひろだけは、旦那から
必要最低限のお金しか貰っておらず、更に夫が帰宅するよりも
早く帰宅しなければDVを受けるために、心配していた。ちひろ
は体調が優れないとして、彼女だけが食事を頼まず、息子の
爽にだけ食事を与える。
食べ終わると急いで帰宅するちひろと爽。しかし無情にも家
の明かりがついていて夫は帰宅していた。覚悟して家にはいる
と、予想外に夫が笑顔に迎えてくれることに違和感を覚える。
そこには会社の後輩である山崎と小野の姿があった。
後輩達の手前、良い夫を演じていたのである。
拓水は妻子が食事を済ませてくる事を知って一人ショウガ焼き
を作って食べる。

利華子は帰宅すると、夫のサイフの中からレシートを見つけ
写真を撮る。
功治は娘の彩香が塾の課題をしているのを見ていた。
8個のアメを3人で分ける際、どのようにして分けるべきなのか。
彩香は他の2人に3個与えて自分は2個で良いとすると、功治は
本当に2個で良いのか?と問い、本当は欲しいならばそのように
主張すべき事を語る。しかしそれを聞いていたレイナは、お受
験ではそんな意識を持たれたら困ると夫の意見を否定する。
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侑子たちは息子・健太に可能性を見出すために受験を受けさせる
事を決め塾に通わせる中、ママ友との関係に悩んでいく。
その中、健太が幼稚園での態度がおかしいと指摘され、様子を
見ていく内にとんでもない事件に発展していく。

子供は親の喜ぶ顔を見たくて行動を取る。
大人のエゴが子供に及ぼす影響力を端的に示した物で、
母親がリベンジするのを求めているのを知って、今回羅羅が
健太に対して虐めをエスカレートしていく話だった。

どの人物もそれぞれに問題を抱えていることもあって、他人の
問題に何処まで関わっていくのか。

ニアミスが面白く描かれた話で、視聴者の気持ちを揺さぶるよ
うな演出が数多くの場面で見られる。
真央が子供服を勝手に拝借した時のスタジオでは、レイナも
同時に撮影が行われていたりして、一番面白く写った場面
ではなかろうか。

レイナと義母の関係も表面的には見えづらいものの、米を持参
する程にこじれていて、嫌みの応酬。
鍵が開いている辺りの思わせぶりな演出も面白く写る。

ちひろ夫婦は殆どホラー映画的状況の中、旦那の狡猾さが
見られた。後輩の手前優しい夫を演じるくらいならば、
普段から優しく接してあげれば良いのにね。でも虐められて
根を詰めている不幸な女役の尾野真千子さんが思いの外似合っ
ている。

利華子は最も問題とは無縁そうに見えて、夫の浮気問題は
相変わらず。夫の浮気の尻尾を掴んだところで、果たして
それを指摘していくのかどうか。

一番信じてあげなければならない母親が、子供の事で疑いの
目を持ってしまう侑子。誰よりも子供の事を信用して唯一
無条件に味方になれる存在であるのが母親だと思うけれど、
なかなか目の前の事実にそれが出来ないのも人間だね。

当面のキーパーソンは真央になるのかな。