名前をなくした女神
(2011年4月期・フジ・火曜21時枠)

編成企画:太田 大
プロデュース:浅野澄美
脚本:渡辺千穂
演出:水田成英、樹下直美

http://www.fujitv.co.jp/megami/index.html



第10話 嘘と裏切りの微笑最後の聖戦開始!
--------------------------------------------------------
塾でのテストが返却される。
健太は91点。父・拓水から試験の時のドキドキを解消する方法
を教わったお陰だという。一方彩香も91点だった。功治はよく
やったと喜び、レイナも試験合格に向けて期待を掛ける。

沢田家は履歴書に貼るための
家族写真を取りに行く。

ちひろは
山崎を呼び出すと、夫・英孝が本当にセクハラしたの
か尋ねる。すると折り合いの悪い部下からハメられたみたい
だという。4月の初めくらいから嫌がらせを受けていた事を
告げ、その頃から英孝は悩みそれでも会社に行っていた事を
知る。ちひろは帰宅すると、明日から自分が子供の送り迎え
をすることを告げる。会社での件は濡れ衣だと信じるけど
それだけだと語る。

翌日ちひろは爽を幼稚園へと連れて行く。
そこで侑子とすれ違うも互いに意識し挨拶することは出来なか
った。そんな侑子の前に、自殺未遂をした
雅美の姿がある。
近くの公園で二人は話し合う。雅美は結城先生に虐めを受けた
ときにとてもよくして貰った事を告げ、元気になった事を伝え
たかったという。侑子に対しても病院に見舞いに来てくれた事
を感謝する。引っ越ししたらここでの悪夢がウソのように環境
が改善されたという。それを聞いて侑子は、この一連の件で
悪いのは特定の誰かではなく、閉ざされた世界の中で生まれる
悪意だと告げる。侑子は、引っ越ししてきてから間もない頃、
自分は雅美の言葉によって助けられた事を語ると、雅美はその
事を覚えていなかった。ちひろはその事を遠巻きに聞いており
自分と侑子の件に当てはめて考えるのだった。

功治はレイナから結城先生が辞めた事を聞き、あんなイタズラ
を誰がするんだと激怒する。

利華子は願書を書きながら涙する。
彩香は悪夢を見てその日おねしょをしてしまう。

朝、陸が帰宅すると、真央は眠っていた。熱があるので変わり
に羅羅の送り迎えをして欲しいと頼む。
利華子は昨晩涙した事で願書をダメにしたために、侑子に電話
し、余っていたら願書を譲って欲しいと頼む。

--------------------------------------------------------

少しずつ不正を犯すもの、そして傷付けられるものたちの傷が
癒され、人間関係の軌道の修復が為されていく。しかし侑子に
とってもっとも気の許せる相手だと思っていた利華子が、
離婚騒動に陥り、途端に態度を怪しくしていく。

なかなか面白くドラマの問題を回収し始めた感じの話だった。

侑子にとって誰が一番信用出来るのか。
助けられた者、助けた者の違いなどが謙虚に現れ、ちひろ自身
が自らの行動によってそれに気がついていく。

どんな人であれ例外なく嫌な一面をさらけ出していく所が
このドラマの良さだと思う。
最後に残されたのは、なんと言ってもキャリアウーマンで
自分に自信を持ち続けているであろう利華子の問題。
そんな自信も家族の支えが有ってこそのもので、夫の裏切り
なり、決別によって完全に崩壊していく様子がスリリングで
有り、またしても子供に影響を与えているのねと、ちょっぴり
子供にとっては気の毒なものだった。
利華子の夫・圭がそれだけかと語る辺りに、実際にはリアク
ションを試そうとしている意図も有ったのではないかと感じる。
夫にとってしっかりとしすぎている妻の姿を滅茶苦茶にしたい
心理でも働いたのか。

彩香ちゃんの問題は完全にレイナによる子供に対する期待の
かけ方に異常が見られたけど、今の夫の姿ならば妻のことも
含めてフォローしてくれそうだ。

一方羅羅ちゃんの問題自体は、今回単品で処理された。
真央に鉄槌が下されないのは不満だけど、最終的にはそう
なると信じている。でも子供を不幸に導くことで親に後悔さ
せると言うのであればちょっと悲しいかも知れない。

ちひろと侑子の関係が元通りになって良かった。
これまで一方的な関係であり友人とは言えなかったけど、
双方向から求め合える関係になれれば、十分対等な関係を
築いていけると思う。とはいえ、子供に悪さしようとしていた
前科は簡単には消えないかも知れないけどね。

秋山侑子 …… 杏 (28歳、元ハウスメーカー)
安野ちひろ …… 尾野真千子 (28歳、専業主婦)
進藤真央 …… 倉科カナ (23歳、ヤンキーママ)
沢田利華子 …… りょう (39歳、ベビーグッズの輸入ネットショップ)
本宮レイナ …… 木村佳乃 (33歳、カリスマ主婦読者モデル)

秋山拓水 …… つるの剛士 (33歳、大手食品メーカー)
秋山健太 …… 藤本哉汰 (5歳、優しい)
本宮功治 …… 平山浩行 (35歳、トータルウエディング事業の社長)
本宮彩香 …… 小林星蘭 (5歳、高慢で意地悪)
進藤陸 …… 五十嵐隼士 (24歳、トラック運転手)
進藤羅羅 …… 谷花音 (5歳、要領が悪い)
安野英孝 …… 高橋一生 (32歳、大手銀行)
安野爽 …… 長島暉実 (5歳、内向的)
沢田圭 …… KEIJI (24歳、利華子の夫。モデル)
沢田海斗 …… 内田淳貴 (5歳、利華子と圭の息子)
沢田空斗 …… 今井悠貴 (11歳、海斗の異父兄)
結城広己 …… 萩原聖人 (36歳、健太達の担任の先生)

京香 …… 米澤史織 (ひまわりの子幼稚園・先生)
青木恵那 …… 行木瀬声 (園児)
青木弥生 …… 春木みさよ (母)
岸本涼羽 …… 笠原尚季 (園児)
岸本ゆかり …… 笠木泉 (涼羽の母)
東郷百合子 …… 夏木マリ (53歳、学習塾・塾長)
木島なのは …… 春日香音 (園児)
相原 …… 水橋研二 (塾の講師)

山崎昭男 …… 反田孝幸 (銀行員)

真嶋優、伊藤綺夏、中山涼香

評価:★★★★★★★☆☆☆ (7.0)

inserted by FC2 system