南極大陸 〜神の領域に挑んだ男と犬の物語〜 (2011年10月期・フジ・日曜21時枠) 原案 - 北村泰一 「南極越冬隊タロジロの真実」〈小学館刊〉 脚本 - いずみ吉紘 音楽 - ��見優、吉川慶 プロデュース - 石丸彰彦、伊與田英徳、山田康裕 演出 - 福澤克雄 中島みゆき「荒野より」 http://www.tbs.co.jp/nankyokutairiku/

第6話 ５４年前の真相
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ボツンヌーテンの登頂に出た倉持と氷室と犬塚だったが、その
帰途に遭難する。犬の帰巣本能を利用して三匹の犬の首輪に
自分たちの居場所を記して放つ。食料も尽きていよいよ限界に
陥るが・・・

"仲間の死・・・"が前回のサブタイトルだったので、悲劇を
予想したけれど、結果的には誰も亡くならずに、犬の活躍、
そして犬と人間の信頼関係を描いたような格好だった。
大抵この手の流れだと、助かったと思った後に、どちらかが
死んでしまっているというオチを持ってくるのだろうけど、
その辺は史実を優先したのか、それとも日本のドラマ故に
悲劇を決して描かない事にしたのか。あれだけ室内では死んだ
様なメイクだったのに、一気に血色が良くなったな。
まぁ南極条例を守らねば、第一次越冬隊としてのメンツも
潰れてしまうからね。

その後の展開はほぼ砕けた感じに、残りの昭和基地での生活
をコミカルに描いたような内容だった。
決して悪くはないし、張りつめた内容ばかりがドラマの面白さ
ではないので、こんな一時は効果的に作用しているのかもし
れない。

順調すぎる流れは、逆にその反動も大きく、またまた不穏な
動きを現場に持ち込み、南極物語といえばこのシーンだと
ばかりに、犬を置き去りにしてしまう展開へ繋げた感じ。

助かったと思った後の絶望感は計り知れない物があるけど、
現場と政府の温度さとか、犬と人間の命を秤にかける展開
など、なかなか一筋縄ではいかず、ドラマとしても面白い葛藤
が描かれていると思う。