南極大陸 〜神の領域に挑んだ男と犬の物語〜
(2011年10月期・フジ・日曜21時枠)

原案 - 北村泰一 「南極越冬隊タロジロの真実」〈小学館刊〉
脚本 - いずみ吉紘
音楽 - 見優、吉川慶
プロデュース - 石丸彰彦、伊與田英徳、山田康裕
演出 - 福澤克雄
中島みゆき「荒野より」

http://www.tbs.co.jp/nankyokutairiku/





第8話 栄光なき勇者達
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白崎は苦汁の決断により、第二次越冬隊を断念し、セスナを
飛ばすことも出来ず、このまま宗谷を日本に向けて航行させる
事になる。しかし宗谷もスクリューに限界が来たために、
乗組員達はケープタウンから空路で日本に帰国することになる。
更に日本では第三次越冬隊派遣の見送りが検討されている事を
知った隊員達は、俺たちのした事は無駄だったのかと喪失感に
襲われてしまう。

人間たちの姿を信じて、人間の足音・臭いを辿る健気な犬たちの姿
がとても可哀想なものがあったけど、途中で犬同士の崖での
助け合いの顛末を見ると、ちょっぴり感動でも盛り込むために
作りすぎじゃないかという感じがした。
犬同士で首輪を外す描写は悪くないのだけど、首輪が外れず
もがき苦しみながらも力無く老衰して亡くなる犬が多数居た
方が、有る意味では、人間達のエゴが色んな意味で味わえて、
ドラマとしては良かったと思う。実際にも半数は首輪が外れず死んで
いるんだけどね。

樺太犬を差し出した家族も有る意味では死というものを覚悟
していただろうし、お犬様の物語を盛り上げるために、ちょっ
ぴり世論を冷たく誘導しすぎている。実際にも相当非難が有ったに
せよ、どれだけ困難な状況だったのか、犬の件以上にミッションの
継続を断念した方に世論は注目するような気もするけどね。

樺太犬を差し出した家族もリアクションが一辺倒過ぎるところ
も有り、もう少し工夫が欲しかったが、写真一枚を持って
周り、犬の思い出を語る辺りのやりとりはとても良く描かれて
いたと思う。

最後に走っていた犬は5匹か。

美雪と倉持の関係は相変わらず切ない作り。
"私も待っていた"と思わず美雪が吐露してしまう辺り、色んな意味合いが
含まれていて、切なさを際だたせたね。

倉持岳志 …… 木村拓哉 (東大・理学部・助教授)
高岡美雪 …… 綾瀬はるか (岳志の元妻・ゆかりの妹・教師)
氷室晴彦 …… 堺雅人 (財務省)
犬塚夏男 …… 山本裕典 (京都大・大学院生)
横峰新吉 …… 吉沢悠 (帝都新聞)
船木幾蔵 …… 岡田義徳 (宗谷海上保安庁)
谷健之助 …… 志賀廣太郎 (函館厚生病院・外科医)
嵐山肇 …… 川村陽介 (登山ガイド)
山里万平 …… ドロンズ石本 (料理人)
鮫島直人 …… 寺島進 (イシマツ自動車修理工)
内海典章 …… 緒形直人 (帝都新聞)
星野英太郎 …… 香川照之 (京都大学・南極研究者)
白崎優 …… 柴田恭兵 (東大・名誉教授)
倉持(旧姓:高岡)ゆかり …… 仲間由紀恵
安藤道雄 …… 佐藤隆太 
古舘遥香 …… 芦田愛菜 (綾子の娘)
古館綾子 …… 木村多江 (古館教授の娘、遥香・ 亮の母親)
古館智大 …… 山本學 (北海道大学名誉教授)
古舘亮 …… 井上瑞稀 (綾子の息子)
鮫島純子 …… 加藤貴子 (直人の妻、健太という息子)
横峰奈緒美 …… さくら (新吉の妻、妊娠中)
犬塚美津子 …… 大野いと (夏男の妹)
犬塚淳蔵 - 矢崎滋 (夏男の父)
倉持篤志 …… 渡瀬恒彦 (岳志の父・元南極観測隊)
晴夫 …… 矢部光祐 (弥文小学校生徒)
鮫島健太 …… 佐藤詩音 (息子)
氷室の父親 …… 黒部進 (政治家)

ナレーション …… 奈良岡朋子


岩城昌隆 …… 宮沢和史 (第2次越冬隊隊長)
三船頼道 …… 小林隆 (南極観測船・宗谷船長)
古館智大 …… 山本學 (北海道大学名誉教授。樺太犬研究)
大蔵省事務官 …… 小須田康人
外務省事務次官 …… 国広富之
大蔵省事務次官 …… 三浦浩一
文部省事務次官 …… 山崎一

九太朗、大田正樹、足立学、廣瀬恵、春日香音


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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