カルテット Quartet
(2011年1月期・TBS・木曜深夜ドラマ)

企画 - 一志順夫、宍戸健司
プロデューサー - 松岡周作、鎌田雄介、竹田滋、深迫康之
脚本 - 公園兄弟(真辺克彦&鴨義信)
演出 - 西海謙一郎

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第1話
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平成21年日本での薬物事犯の検挙数は2600人。押収物は114kg
を越える。
人間は希望を失うと抗うことを止め、緩やかな死を受け入れる。
手招きする死から逃れるには抗うこと。

シュンは母親が薬物に溺れ落ちていく姿を見ていた。
成長したシュンは自ら髪の毛を切り、入れ墨を入れる。

町中では一人のフードを被った男・
タケルが複数の相手に
ケンカをしていた。薬物に関わった男性たちから仕入れた先を
聞き出し、そして彼らを潰していく。
一方でタケルはスカウトマンとして、街を行き交う女性に声を
かける。貴方の価値は自分で決めるものではなく貴方以外の人
が決めること。自分は特別な価値があると思ったから貴方に声を
かけたのだという。
そんなタケルの元に仕事先の男性から声がかかる。休憩中に
AV女優が薬物で昇天した為に、別の人を用意して欲しいという
もの。すぐに目の前の女性を仕事場へ連れて行くことになる。

地下の格闘場にシュンの姿があった。
対戦しているのは、シュンの弟の
リン。彼女は弟に希望の光
を感じ、生きる支えとしてこれまでやってきたのである。
リンもまたこの試合に勝ち、地下の格闘場生活から抜け出し、
メジャーな体験を求めていた。
これらの賭博格闘技を取り仕切る塚本が見守る中、リンは自分
よりも体格の大きい男性を殴り飛ばす。
シュンは彼に成功したら海外で暮らそうと告げるが、独立する
事を塚本が知ったら許さないのではないか?と心配する。

タケルの年配の女性とアパートの一室にいた。
窓から見える川に不自然にも釣り人がやってくる。
彼は麻薬の売人の一人だった。タケルは売人に接触すると、
彼が薬物を売っているのを確認した後、殴り飛ばし、何処から
仕入れたのか吐かせるのだった。

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居住区ミドリ町では麻薬組織が暗躍する中、そんな世界から
抜け出したい人物がいたり、麻薬組織を撲滅させるために、
活躍するもの達が居る。
シュンとタケルはそんな中出会い、一戦交える事になるが・・

あまり背景が詳細に語られることのないドラマだけど、アン
グラな雰囲気はなかなか上手く出ている。

何よりも凄いのは殺陣のスピード感。
福田沙紀さんといえば、メイド刑事でもそれなりのアクシ
ョンを見せているけど、このドラマでは更に熟成された演技
が見て取れる。どこまでスタントマンによるアクションなのか
分からないけど、効果音の使い方も含めて撮り方が実に上手い。

まだまだどういう関係なのか分からないけど、一見するとタケル
が悪い奴に見えたドラマが、後半には、薬物を取り締まる側の
人間だと分かりホッとするものがある。
またシュン自身も、荒んだ環境に身を置くことで、限りなく
怪しい人物かと思えば、実際には夢を持って生きている人物と
いうことで、安心させられた。

これくらいのレベルであれば、ゴールデンタイムに放送される
ドラマと遜色ない。問題はどれほどシナリオが練られているか
の出来なんだろうね。

しかし深夜に放送される30分ドラマは、どれも世界感が独特な
ものがあるな。

シュン …… 福田沙紀 (最愛の弟を謀殺された)
タケル …… 松下優也 (家族を惨殺された)
カスミ …… 夏菜 (塚本の愛人・潜入)
クチナワ …… 上川隆也 (謎の公安関係者)
マスター …… 大石吾朗 (バー"グリーン")
塚本 …… 永澤俊矢 (巨大暴力組織の構成員)
リン …… 児玉ユースケ (シュンの弟)
ハノイ …… 渡辺奈緒子 (AV嬢・クスリで昇天)


男性 …… 斎藤健二、根本太樹、内ヶ崎ツトム
AV嬢 …… 坂上麻美
スカウトされる女 …… 谷川万純
リンの対戦相手 …… BJ BOSS
プロモーター …… 宍戸健司
ボディガード …… 水野直、フランシス・ウィリアム
ラウンドガール …… 池田友美、星川いくよ
格闘場の女 …… 播田美保
熟女 …… 奥田由美
売人 …… 望月章男、河原健二
金髪プッシャー …… 淵上泰史 (プッシャー=麻薬密売人)
少女シュン …… 江良陽彩
赤ん坊リン …… 陣慶昭
シュンの母 …… HITOMI


評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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