専業主婦探偵 〜私はシャドウ (2011年10月期・TBS・金曜22時枠) 原作：粕谷紀子『私はシャドウ』(集英社文庫) 脚本：中園ミホ、山岡真介 プロデュース：磯山晶 演出：金子文紀　ほか http://www.tbs.co.jp/syuhutan/

第3話 妻は見た…密室の夫の行為
--------------------------------------------------------

--------------------------------------------------------

芹菜は夫・武文が千早からパワハラを受けていると感じ、陣内
の知り合いのツテを使いひばり証券の清掃会社に潜り込ませて
貰う。職場でも監視を張り巡らす中で、芹菜は会社に度々
現れては内部を伺う不審な女性の姿を見つける。なんと話を
聞くと武文の上司・幸田の妻が夫の浮気を疑っていることを
知る。

芹菜は自分の夫を心配する中で、自分と同様に夫が浮気してい
るのではないかと悩んでいる女性を見つけ力を貸すことになる。
今まで10時半には帰宅していたとする夫が突然一時間帰りが
遅くなった事に懸念する妻だが・・・

武文と千早の関係、そして会社内で起きている不穏な権力闘争、
そして今回の依頼となる夫の浮気話。
三つのエピソードが混在していても、話が複雑化せずどの流れ
も理路整然としていてバランス良く描かれている。

女性視点で夫の生態を調べるという中で、ドロドロとした
女性・不倫関係ばかりでなく、こうしたオチも悪くないと思わ
せるものが有ったし、幸田のエピソードと武文の流れが上手く
融合している辺りも良くできている。

何よりも芹菜の言動の可愛らしさと天然さがこのドラマを
上手く支えている。
芹菜と新山晃の絡み、そして陣内とのやりとりは、どれも
彼女自身の性格やら特質を殺さず、上手く彼女らしさを活かし
た流れであり、武文依存だった彼女の中にも、自分の気持ち
から一歩身を引いて、彼を尊重する行動を見せる事で成長した
感じを上手く描き出している。

言葉のやりとりも可愛らしくもありユーモアに富んでいる部分
も有り、会話すればするほどに彼女の中の興味深さが上手く
引き出されていると思う。