幸せになろうよ (2011年4月期・フジテレビ・月曜21時枠) 脚本 - 井上由美子 / 古家和尚 プロデューサー - 村瀬健、菊地裕幸 演出 - 澤田鎌作、松山博昭  http://www.fujitv.co.jp/shiawase/index.html

第5話 一緒に過ごす夜
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純平は春菜を連れて矢代家にいくと、そこにタクシーで病院に
出かけようとしていた矢代と未婚の妻・矢代聖子の姿がある。
聖子が妊娠しているのを見て二人は驚愕。矢代も聖子から知り
合いか?と尋ねられそれを否定する。

自分を捨てた人物の事を信じていたなんて恥ずかしいという
春菜に対して、純平は今からドライブに付き合って欲しいと
告げる。レンターカーを借りると純平が向かった先に海だった。
しかし夜の海は明かりもなくて何も見えず。二人は腹ごしらえ
とばかりに"吉野家"の牛丼を食べに行く。初めて食べる吉野家
の牛丼に喜ぶ春菜。純平の元に、小松原と飲んでいるという
上野からの誘いがあるが、今日は行けないと断る。仕事なのか?
と聞かれ、純平はドキりとさせられる。これは決して仕事では
無かった。

一方矢代たちは、二葉中央病院で検査入院となる。
その病院で看護師をしている高倉美津枝。
聖子は改めて英彦に対して、先ほどの人たちは知り合いなのか?
と尋ねるが、再度否定する。

純平と春菜は海岸沿いで火を囲みながら会話する。
大学時代にキャンプした事。矢代と春菜の出会いの話など・・
矢代とは最初の派遣の勤務先で出会ったとし、何度か会ってい
るウチに自然と付き合っていたという。矢代自身も早くに両親
を無くしていたために温かい家庭を作りたいと言っていたとの
事。でもそんな彼にも家族が出来たのだから自分の存在など
要らないと語る。
そんな春菜の姿を見て、純平は彼女の傷を癒すために何が
出来るか、彼女を幸せにするために何が出来るか、一人の男
として何が出来るのかを考える。

夜が明けるまで春菜は車の中で仮眠する。
朝早くに小松原からの"おはよう"メールで目覚める春菜。
朝の海を眺めながら、春菜は純平にお礼を言う。あのまま
帰宅していたら一晩中辛いままだったという。ここに来られて
スッキリしたという。春菜は純平が失恋したときにもこんな
風にしてくれる相手が居たのか?と問うと、自分は引きこもって
傷を癒した事を語る。純平がアドバイザーでホントに良かった
とし、純平は強い人だと語る。しかし純平には春菜が明らかに
無理して笑顔を作っている事が分かっていた。そして自分も
決して強い人間ではないし、アドバイザーとしてここに来たので
はない事を感じていた。
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春菜は矢代の妻が妊娠していることを知り、矢代への思いを
完全に絶とうと決意する。春菜は最初からやり直そうとして
小松原に正直に話すも、自分では役不足とばかりに小松原は
自らこの関係から身をひいていく。そして春菜も相談所から
退会していくが・・・

繋がりの薄かった関係性が少しずつ太く成りつつある感覚。
そこには意外な繋がりなんかも存在して、ドラマにありがちな
手近な所で関係が繋がっている感じがする所は、今後の内容
を期待させる点だ。

一度切れた関係・感情をつなぎ合わせる事が難しいであろう
事は明らかだけど、韓国ドラマの例になぞれば最初に恋をした
関係が圧倒的な力があるし、その辺の感情の行方をどうするの
か。

純平の元にみゆきが戻ってきそうな雰囲気があると共に、矢代
さえも今の関係に怪しい雲行きで春菜の元に戻るであろう事実
が浮かび上がって来たと言うことで、脚本家はどんな道筋を
立てていくのか。

個人的にはもう少しまりかのキャラクターは、淑女系で純平
には勿体ないくらいの役柄が欲しかった。
最初から眼中に無さ過ぎて、恋愛の中に上手く絡んでこない。
こんなに近くにいい人が居るのに・・・ってくらいの名残惜しさ
みたいなものを感じさせて欲しかった。

小松原も決して悪くはないのだけど、彼に求めているキャラク
ター性が笑いなのか良い人なのか中途半端な印象が有る。
春菜に対してこんなに良くしているのに・・・ってくらいの
切なさが欲しかったな。

最初から純平、矢代、春菜ばかりでドラマが動いているし、
矢代がほぼ視聴者受けしないキャラクター像なだけに、どうも
結末の形が固定されている様な印象が有り、イマイチ盛り上がりに
欠ける。ただここ数話の中では展開が動いた感じがするので、
少しずつ面白くなってきたかな。