幸せになろうよ (2011年4月期・フジテレビ・月曜21時枠) 脚本 - 井上由美子 / 古家和尚 プロデューサー - 村瀬健、菊地裕幸 演出 - 澤田鎌作、松山博昭  http://www.fujitv.co.jp/shiawase/index.html

第9話 別れの雨
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矢代は聖子に裏切られた挙げ句、聖子の兄からは弁護士として
は働けないようにするとして、全てを失う。
春菜は聖子からその事実を聞きつけ、彼の事務所を訪ねると、
落ち込んで憔悴している矢代の姿があった。
矢代は階段から落ちて大怪我を負う。

一方純平は春菜の事を母・美津枝に紹介する為に、実家で
食事会をセッティングしていた。しかし約束の場所に現れず、
電話にも出ない春菜の事を心配する。暫くすると春菜から
電話が鳴り、友人が怪我をしたので病院にいることを告げ、
今日の約束を破ってしまった事を謝罪する。

翌日、純平は河原の前で辞表を提出する。河原は今でも春菜
と別れれば辞表は取り下げる事も考えるとするが、その考えに
変わりはないという。
まりかは純平に対して本当に辞める気なのか?と問うと、俺が
辞めたらお前が頑張るのだと告げる。

純平の元に春菜からメールが届くと、昨日の件でお詫びしたい
という。そこで春菜を一日遅れで美津枝の元につれていくと
正式に紹介する。母は自分も看護師だから、怪我した友人の件
で何かあれば言ってねと声を掛ける。

春菜は帰り際に純平に、実は入院したのは矢代である事を告げ
る。昨日矢代に逢っていたとし一部始終を語り始める。
もう別れたので私が関わる事ではないと分かっていたが、矢代
の奥さんからあなたのせいだと言われて様子を見に行った事を
語る。それを聞いて純平はもっと早くに言ってくれれば良かっ
たのにと語り、一人で抱え込まないよう告げる。その上で純平
は春菜のことを信じており、矢代の近くで付き添ってあげた方
が良いことを語る。
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純平と春菜は交際する事を決めるが、いざ純平の母親に紹介
する時に、春菜は矢代に起きている事情を知り、彼の憔悴
する姿を見て放って置けなくなる。純平は理解ある人物として
春菜を見守っていくが・・・

「マルモのおきて」のヒロイン・かなさんと同様に、自分から
相手の事を認めて起きつつも、結局それを言ったことに後悔
してしまう様な展開が用意される。

ドラマとしては上手くできていたのは、純平が春菜にしている
事は全てアドバイザーとしての役割だったという事。
元々純平は、誰に対してもそんなアドバイザー的性格しか
見せられないのだろうと思う所があり、その性格は普遍的な
ものだと思う。それ故にこれまで殆ど語られなかったみゆき
との失恋にも繋がっていってしまうのではないかと。

恋人の前でいい顔で居ることだけが優しさでは無いし、それ
が愛情として伝わらないであろう事が示されている。

優しさに甘えてばかりの春菜の方にも、今回はあまり感情移入
出来るところが少なかった。

まりかがズバズバっと全ての状況を的確に指摘していく所が
笑えるものが有り、この人物がもう少し純平との関係に
深く関われると面白かったのだろうな。

本人たちの関係とは別に、匠悟の件が動き出した事で、高倉
家と柳沢家の関係がより深く結びつきそうな状況の中で、
家族の者達はどの組み合わせ支持していくのかが、ドラマと
しての興味の示す点なのかも知れない。
優次辺りは純平に懐いている感じだし、匠悟は嫌っていたか
らね。