新・警視庁捜査一課9係 (2011年7月期・朝日・水曜21時枠) ゼネラルプロデューサー：松本基弘 プロデューサー：島川博篤、金丸哲也、丸山真哉 脚本：ハセベバクシンオー(1)、深沢正樹(2)(3)、真部千晶(4) 波多野都、瀧川晃代、岡崎由紀子、伊藤洋子 監督：杉村六郎(1)(2)、吉田啓一郎(3)(4)、長谷川康、田村孝蔵 音楽：吉川清之 http://www.tv-asahi.co.jp/9gakari/

第4話 ルビー殺人事件
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運送会社(日高通運)の先代の社長の妻・日高ユリ子が顔面を
殴打され死亡した状態で発見される。顔面には2つの半円形の
傷が付着しており、傷口には黒い付着物。そして遺体を運んだ
と思われるキャスター付きのトランクの跡が現場近くで発見
される。持ち物は近くのゴミ捨て場に捨ててあるが、何一つ
盗まれた形跡はなかった。

真澄によると死亡推定時刻は昨日の午後5時から7時。外傷性
くも膜下血腫が死因だという。黒い付着物については現在調査
中との事。

日高通運に行くと、現社長の日高洋一から話を聞く。
一応ユリ子は戸籍上の母だが年齢は5歳違い。父親が15年前に
30歳年下の元モデルのユリ子と結婚したという。親戚はユリ子
の事を金目当ての結婚だとして認めず、父はユリ子の事を
成功者の証のように見ていたとのこと。洋一に事件当日のPM3時
30分に電話したのは何故か尋ねると、自分の変わりにパーティー
に出席して欲しいと頼んだという。

ユリ子は先代が亡くなった時に財産分与として高級マンション
を譲り受けていた。ユリ子は自分がモデル時代のスクラップを
所有しており、そこには"呪われたルビー"が写真に写っていた。
パーティーなどに出席するときには常に身につけていたという
彼女自慢のルビー。住み込みの家政婦・柴田麻紀(40歳)が
事件の日の夕方以降消息を絶っている事が判明する。

ルビーはピジョンブラッドと呼ばれるミャンマーでしか取れない
ルビーだという。

香水などを入れる携帯容器のアトマイザに広域指定暴力団の
浜口嘉彦の指紋が付着しているのを見つけると、浜口本人に
問いつめに行く。するとその中には実印が入っていて金を借りに
来ていた事が分かる。

一方柴田の消息を追って、叔母・遠山信子が経営する弁当店
"七力"に話を聞きに行く。そこには息子のタケルと辻村茜と
いう従業員が働いていた。何処で何をしているのか分からない
というが、タケルは配達途中で彼女を見かけたという。
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殺害された女性・日高ユリ子には顔に不自然な傷があり、彼女
の元から2千万円はくだらないとするルビーが無くなっている
事が判明する。
ユリ子について調べていくと、子供を捨ててモデル業をして
おり、酷い性格の女性である事が発覚していくが・・・

ドラマとしてはなかなか面白い線をいっている話だけど、
偶然とはいえ複雑な因縁を作りすぎた感じのする話だった。

ルビーが盗まれたのではなく自分で売っていたと分かる辺りの
サプライズ感と、厳しい態度を取る中で、言葉とは逆に過去
を反省して影では償いをしていたとするネタ晴らしはなかなか
感動するものが有ったのだけどね。

それぞれのキャラクターの役割分担はほぼ問題なく描かれてい
るし、それぞれに見せ場を作っている。
最後に話を締めるのが倫太郎という事で、奇人さ以上に、全体
をまとめる役目に終始していて、リーダーっぽい役割を果たして
いるしね。

不器用な生き方しかできない女性の空回りする人生がなんとも
切なく写る。生前に彼女の真意が伝わらなかったけれど、
倫太郎達のお陰で、気持ちをつなぎ止めた所はせめてもの
救いなのかな。