それでも、生きてゆく
(2011年7月期・フジテレビ・木曜22時枠)

脚本:坂元裕二
プロデュース:石井浩二
演出:永山耕三(1)、宮本理江子、並木道子
音楽:辻井伸行
主題歌:
小田和正『東京の空』

http://www.fujitv.co.jp/ikiteyuku/index.html



第1話 禁断の出逢い…
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1996年夏、深見家の亜季兄・洋貴とのたこ揚げをすることにな
っていた。しかし洋貴は友人の
西口とレンタルビデオ店に行き
エロビデオを借りる。父・
達彦はパチンコ店へ。母・響子
ヘアサロンで仕事をしていた。達彦は亜季が赤い靴を欲しがって
いたとして購入する。
洋貴が帰宅するが、亜季が依然として帰宅していないのを家族
から言われる。
翌日、静岡県警の警察官が、
三日月湖で遺体を発見したと告げ
にくる。

2011年。達彦たちは静岡から山梨県に引っ越し、
釣り船屋"ふか
み"
を経営していた。明日は亜季の誕生日だとして、達彦は
告げる。それを聞いた洋貴は、昔亜季が話していた事を思い出
す。
「フランダースの犬」で何の為にネロは生まれてきたのか。
不幸ばかりでホントは生まれてこない方が良かったのではない
かと妹が洋貴に語りかけた事があったのである。

その頃、双葉は付き合っていた高木と別れることになる。
帰宅するとタクシー運転手をしていた
父・駿輔は、何者かから
密告があり、会社をクビになったと家族の前で語る。
妻・隆美とは離婚して籍を抜いたので、家族の中でも被害が
及ぶのは最小限だという。しかし引っ越しする事を考えないと
いけないと呟く。次女の
灯里は、このまま学校に通っていて
も大丈夫だとするが、バレたら生徒だけでなく教師からも
責められる事を告げる。
駿輔はこれ以上祖母は連れて行けないとして施設に入れる事を
告げる。しかし一体誰が密告したのか・・・

その頃、達彦は昼食の際に突然倒れる。
病院に運ばれるが、達彦は末期の癌で余命は幾ばくもなかった。
貯金はないが借金もないので、洋貴に一人でやっていくよう
告げる。

帰宅すると洋貴の前に
双葉が現れる。
どちらもどう話を切り出して良いのか分からない様子。
洋貴はこんな所まで女性一人が来るなんておかしいと考え、
配布されている自殺防止マニュアルに目を通すが・・・

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娘を殺害された被害者家族の深見家と、殺害してしまった側の
加害者家族。
15年後、未だにどちらともその傷が癒えて居らず、どちらも
世間とは少し隔絶した様な環境で生活していた。
加害者家族の三崎家の駿輔は、何度転職してもその都度、
何者かが密告して会社をクビになる事態が起きていた為に、
双葉はそれを密告しているのが誰か探る為に、深見家に接触
する。

2009年に日テレで放送したアイシテル〜海容〜とちょっと
似たような内容のドラマ。
加害者家族と被害者家族の交わるという事で、それだけで
実に感情が複雑なものが有るけれど、何が発端で殺害に及んだ
のかという点に於いては、アイシテルと同様に現時点では謎の
部分が多い。
アイシテルでは、母親目線の物語であったけど、今回は親友
だった男が犯人であり、互いに家族を知っているという事で
また違った感覚を味わう事が出来そうだ。

皮肉なことに、目の前の女性は自殺しようとしているのでは
ないかと心配する洋貴の姿と、別の意図を持って洋貴に近付い
てくる双葉の関係が何とも興味深い。
洋貴と双葉の最初の出会いが、何とも言えないリアル感を
見せてなかなか上手いムード作りが出来ていた。

兄・洋貴は妹の死を嘆き苦しみ、妹・双葉は殺害した兄に
対しても憎めない感情を抱いている。
一見すれば洋貴と双葉の間には相互補完出来るような関係に
有り、妹の件で悔やんでいる洋貴に対して、気持ちを紡ぐ役目
を果たせる双葉の存在が何とも言えない所だね。

父が望んだ復讐。
確かに加害者は死を全く反省していないし、今お世話になって
いる場所でも、第二の殺害に及びそうな状況が用意されている
という事で犯行に及ぶ前に止められるのかという事と、
洋貴がどのようにして、加害者の文哉を探していくことになる
のかが当面の興味という事かな。

色々と言いたいことは多いけど、期待してみよう。
そういえばこのドラマ、友人の話ではウチの近くで撮影が有る
みたいだ。どういうシーンとか全く分からないけど、倉科カナ
さんとか来ないかなぁぁぁ。

深見洋貴 …… 瑛太 (29歳、被害者家族)
遠山(三崎)双葉 …… 満島ひかり (25歳、加害者家族)
雨宮健二(三崎文哉) …… 風間俊介 (29歳、洋貴の妹を殺害した少年A)
日垣(深見)耕平 …… 田中圭 (26歳、洋貴の弟で、殺害された少女の兄)
草間真岐 …… 佐藤江梨子 (31歳、果樹園農家の主の娘)
遠山(三崎)灯里 …… 福田麻由子 (15歳、双葉の妹。)
日垣由佳 …… 村川絵梨 (25歳、耕平の妻)
藤村五月 …… 倉科カナ (25歳、被害者家族)
臼井紗歩 …… 安藤サクラ (24歳、健二の過去を知る女性)
深見達彦 …… 柄本明 (55歳、殺害された少女の父)
日垣誠次 …… 段田安則 (57歳、耕平の義父で、由佳の父)
草間五郎 …… 小野武彦 (62歳、果樹園農家の主)
遠山(三崎)隆美 …… 風吹ジュン (55歳、少年Aと双葉、灯里の
母)
三崎駿輔 …… 時任三郎 (54歳、少年Aと双葉、灯里の父)
野本(深見)響子 …… 大竹しのぶ (55歳、殺害された少女の母)
高田進一郎 …… でんでん


少女時代の双葉 …… 山本舞香

私市夢太、信太真妃、西野隼人、森康子、佐々木亮輔、原涼子
野間慎平、針原滋、田野良樹、高仁和絵、青木一平、中澤優子
野田紘未、関根順子、林谷健矢


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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