それでも、生きてゆく (2011年7月期・フジテレビ・木曜22時枠) 脚本：坂元裕二 プロデュース：石井浩二 演出：永山耕三(1)(2)、宮本理江子(3)、並木道子 音楽：辻井伸行 主題歌： 小田和正『東京の空』 http://www.fujitv.co.jp/ikiteyuku/index.html

第3話 お母さんだから…
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祭りに来ていた洋貴と双葉は、母・響子と由佳に会う。
洋貴が双葉のことを母に言わない事に対して、私が誰か話さな
いのかと問うが、そんな事を言ったら動揺すると告げる。
あの人はボクを許していないのだと。

帰り道に洋貴は双葉に何故引っ越ししたのか尋ねると、誰か
から電話が来て住めないようにしている事を告げる。最初は
洋貴がしているのかと思い近付いた事を語る。

翌日、三崎家に電話が鳴るも無言電話だった。
実は響子が興信所に頼み事件後も三崎家の消息を追い、そして
嫌がらせするよう金で雇っていたのである。

帰り道、響子は偶然双葉に会うと、双葉は思わず自分は板東
さくという名前だと語る。

耕平は兄の元にやゃってくる。すると耕平から母親が興信所を
雇い、そして嫌がらせをしている事を知る。もうかれこれ4、5年
は嫌がらせをしている事を聞くと、何故止めないのかと問う。
それが母親の生き甲斐になっているのだとして、そんな事でも
なければ生きているのが不思議なくらいだという。しかしそれ
で母は幸せになれるのかと問う。

母と双葉は気分晴らしにボーリングに行った後に、洋貴の家
にやってくる。洋貴は二人が一緒であることを驚く。
調子に乗ってうち解けてごめんと双葉は謝罪すると、嫌がらせ
をしているのは母親である事を告げる。母には辞めさせると
して彼女を帰らせるのだった。
双葉が帰った後、洋貴は母に嫌がらせはもう辞めなと告げる。
しかし母は辞められるはずがないとし、亜季を殺した家族が
平気な顔をして生きているのだと告げる。しかし洋貴は殺害
したのはあくまで文哉だと告げると、母は息子にどちらの味方
なのか?と問う。自分は母に幸せになって欲しいと告げると
亜季が亡くなった時に、私も死んだのだと語る。
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洋貴は妹の事件に関して、母親から許して貰っていないと考え
ているも実際には、母親が自分を責める理由が存在していた。
そんな母親の心の悩みを双葉が知り、架け橋になっていく。

ちょっと双葉の出しゃばり感が強く、被害者家族の心の隙間に
容易に近づき、安易に入りすぎてはいないだろうか。
母親も興信所を使っているのならば、加害者家族の写真くらいは
取り寄せていても良いようなもので、実は響子はそれを知り
つつ双葉に近付いて、何らかの画策を図っているものとばかり
疑ってしまった。小銭を落としてバスに乗った時には、そんな
意図が有ることを裏付けているのかと思った。

肝心の響子自身は、娘が望むミニスカートを購入してしまった
事を悔やんでいた。
男性の好奇な目にミニスカート姿の娘を晒した事がきっかけで、
殺められたと感じている母親に、性的な目的で殺されたのでは
ない事を証明することで、その負担を取り除いていく。
洋貴には、そんな母親の悩みが分からず、双葉が同性故の
感覚で処理していったところは、上手くできている。

満島ひかりさんのアドリブっぽい感じの語り口と、感情のこも
った演技をする大竹しのぶさんの演技が面白いし、瑛太さんも
それに負けじと食らいついて行っている感じがドラマを
より興味深い所に落としているな。

物語が広がりを見せ、文哉の過去を知る紗歩が現れたり、
いよいよ倉科カナさんが登場した事で、ドラマがどういう所に
発展していくのか。