それでも、生きてゆく
(2011年7月期・フジテレビ・木曜22時枠)

脚本:坂元裕二
プロデュース:石井浩二
演出:永山耕三(1)(2)、宮本理江子(3)、並木道子(4)
音楽:辻井伸行
主題歌:
小田和正『東京の空』

http://www.fujitv.co.jp/ikiteyuku/index.html





第5話 居場所を求めて…
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洋貴と双葉が被害者・加害者の枠を越えて親睦を深めていく中で
それに引きずられようにして、関係者が少しずつ過去の事件に
向き合い始める。双葉の父・駿輔は15年前に出来なかった謝罪
をしたいとして洋貴を尋ねてくる。

腫れ物に触れないような生活をしてきた耕平たち。
それが幸せであり前を向いて生きていける唯一の方法だと考え
ていたから。
しかし洋貴がパンドラの箱を開いたことで、母・響子に異変が
起こり始め、一瞬激しい感情に揺さぶられるも、同時に彼女の
中の時間が動き始めていく。

少しずつ心を開いて気持ちを通い始めた洋貴と双葉。
互いに辛い時期を乗り越え、互いの心の傷を知る戦友にも
近い関係なので、居心地の良さを感じる辺りは分かるけれど、
やはりちょっぴり違和感を覚えるのは仕方がないことなのか。
それでも禁断の関係と言った感じの危うい二人の姿を素直に
見守りたくなる内容だと思う。

響子の一人舞台となった最後のシーンも、彼女の素直な心情
が描かれているし、今まで考えていた事が文哉が行っていた事
と同じであるような感覚に気がついて目を覚ましている辺りはよく
出来ている。

藤村五月の存在がまたドラマ「名前をなくした女神」での
倉科カナさんの役割のようでいて怖いものがある。
双葉と文哉の繋がりも今回訪れたし、響子と隆美の接触は
どんな話し合いが行われるか気になるし、15年目の正直とばかり
に心情の大暴露大会になっているね。

文哉が今回紗歩に手を掛けなかった理由は何なのか。
出所直前に描かれていた絵の意味は、本当に洋貴たちが思い描いて
いるような意味合いがあるのか。
祖母の件で随分労りの心を持つ文哉の人物像に迫っていく事で、
今後とも安定的な興味が継続されていきそうだ。

深見洋貴 …… 瑛太 (29歳、被害者家族)
遠山(三崎)双葉 …… 満島ひかり (25歳、加害者家族)
雨宮健二(三崎文哉) …… 風間俊介 (29歳、洋貴の妹を殺害した少年A)
日垣(深見)耕平 …… 田中圭 (26歳、洋貴の弟で、殺害された少女の兄)
草間真岐 …… 佐藤江梨子 (31歳、果樹園農家の主の娘)
遠山(三崎)灯里 …… 福田麻由子 (15歳、双葉の妹。)
日垣由佳 …… 村川絵梨 (25歳、耕平の妻)
藤村五月 …… 倉科カナ (25歳、被害者家族)
臼井紗歩 …… 安藤サクラ (24歳、健二の過去を知る女性)
深見達彦 …… 柄本明 (55歳、殺害された少女の父)
日垣誠次 …… 段田安則 (57歳、耕平の義父で、由佳の父)
草間五郎 …… 小野武彦 (62歳、果樹園農家の主)
遠山(三崎)隆美 …… 風吹ジュン (55歳、少年Aと双葉、灯里の母)
三崎駿輔 …… 時任三郎 (54歳、少年Aと双葉、灯里の父)
野本(深見)響子 …… 大竹しのぶ (55歳、殺害された少女の母)

少女時代の双葉 …… 山本舞香
少年時代の洋貴 …… 私市夢太
少年時代の文哉 …… 佐々木亮輔
少年時代の耕平 …… 西野隼人


村岡希美森康子原涼子工藤時子竹部有紗


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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