それでも、生きてゆく
(2011年7月期・フジテレビ・木曜22時枠)

脚本:坂元裕二
プロデュース:石井浩二
演出:永山耕三(1)(2)(5)、宮本理江子(3)(6)、並木道子(4)
音楽:辻井伸行
主題歌:
小田和正『東京の空』

http://www.fujitv.co.jp/ikiteyuku/index.html 





第7話 心の闇について…
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洋貴は文哉が治療を受けていた東京医療少年院の看護師・東
雪恵とついに対面し、文哉の事を聞いていく。
余計に辛い思いをさせるかもしれないという雪恵は、文哉に
ついて知り得る情報を洋貴たちに語る。

ドラマとしては額面通りの展開が続き、文哉は一番最初に想像
していた通りの人物像だったといった感じ。
もう少し捻りのある展開が用意されているのかと思っていた
けど、それは深読みしすぎで、洋貴たちが思い描いていた通り
の事実がそこに有ったのでは無かろうか。

響子が過去を受け入れ、双葉に対して幸せを求めることに
対して容認するような姿勢を見せたと同時に、そんな事実が
明らかになっていくのだから、なんとも意地悪なシナリオだ。

他人の子供だけでなく自分の子供さえも手に掛けてしまう
文哉の精神状態。
人は金魚の様に水槽の中でしか生きられないとする事で、
抑圧された精神状態を描く中で、水槽を壊して解放させる意味
合いがある様だけど、それが厳格だった母親の死と家庭に
無関心だった父親の事が幼少期の体験の中で、心の傷として
深く刻まれてしまったのだろうか。
文哉の精神の崩壊のキーワードとして、"生まれてこなければ
良かった"とする言葉が有るけど、これはやはり母親が虐待して
いた証拠なのだろうか。

人を殺すことに何の躊躇いもない事を見る限りでは、そんな
幼児期の体験とは別に、もっと深いところで精神をおかしく
しているような印象がある。
普通でない状態を改善したいとは思っている様だけど、そんな
当たり前の事が出来ない状態で、この世の中に野放しにされる
事への恐怖心を感じると共に、東雪恵という看護師は、看護師
としての義務感以上に、彼にどんなシンパシーを感じていたの
か・・・だね。

深見洋貴 …… 瑛太 (29歳、被害者家族)
遠山(三崎)双葉 …… 満島ひかり (25歳、加害者家族)
雨宮健二(三崎文哉) …… 風間俊介 (29歳、洋貴の妹を殺害した少年A)
日垣(深見)耕平 …… 田中圭 (26歳、洋貴の弟で、殺害された少女の兄)
草間真岐 …… 佐藤江梨子 (31歳、果樹園農家の主の娘)
遠山(三崎)灯里 …… 福田麻由子 (15歳、双葉の妹。)
日垣由佳 …… 村川絵梨 (25歳、耕平の妻)
藤村五月 …… 倉科カナ (25歳、被害者家族)
臼井紗歩 …… 安藤サクラ (24歳、健二の過去を知る女性)
深見達彦 …… 柄本明 (55歳、殺害された少女の父)
日垣誠次 …… 段田安則 (57歳、耕平の義父で、由佳の父)
草間五郎 …… 小野武彦 (62歳、果樹園農家の主)
遠山(三崎)隆美 …… 風吹ジュン (55歳、少年Aと双葉、灯里の母)
三崎駿輔 …… 時任三郎 (54歳、少年Aと双葉、灯里の父)
野本(深見)響子 …… 大竹しのぶ (55歳、殺害された少女の母)


少女時代の双葉 …… 山本舞香
少年時代の洋貴 …… 私市夢太
少年時代の文哉 …… 佐々木亮輔
少年時代の耕平 …… 西野隼人
草間ゆり …… 原涼子 (娘)
三崎泰子 …… 森康子 (祖母、老人ホーム)
東雪恵 …… 酒井若菜 (元看護師、現在弁当屋)
高田進一郎 …… でんでん (保護司)
川藤 …… 宮田早苗 (東京医療少年院、看護師)
高田 …… 花ヶ前浩一 (東京医療少年院、院長)

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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