大切なことはすべて君が教えてくれた
(2011年1月期・フジテレビ・月曜21時枠)

脚本 - 安達奈緒子
音楽 - 林ゆうき
プロデュース - 増本淳、清水一幸
演出 - 西浦正記(1)(2)(3)(6)(8)、葉山浩樹(4)(5)(9)、関野宗紀(7)

http://www.fujitv.co.jp/kimigaoshietekureta/index.html



第9話 最後の授業
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修二のクビが決定する。しかし終業式までは残り少ない為に
辞めて貰うのは今学期限りと言うことになる。
鶴岡、そして中西は、今の時代は何でも失敗を責め立てる時代
だけど、失敗が人間を成長させると告げる。修二も教師で居ら
れる最後の一週間を精一杯生きることを誓う。

夏実は修二の授業する姿を見て、こういう彼の姿を見るのが
好きだったと実感。

生徒達は修二が学校を辞めることを知り、生徒達は何で男性側
だけが学校を辞めさせられ、女性教師は教職扱いなのかと不満の
声が上がる。それを受けて夏実も鶴岡に対して、勝手に一人で
生むことを決めた自分にも非があり、私だけが同情されるのは
おかしいことだと告げる。しかし鶴岡は本来一番大切なことは
子供が幸せであるかどうかだとし、もしも子供が不幸になれば
その時夏実先生にも罰を与えると告げる。

夏実の休職中のバスケ部のコーチは金子先生が代役を務める。
夏実は部員達の前で一連の騒動に対して謝罪する。直輝や涼子
は自分たちが必死に隠していた事を明かしてしまったことを悔
いるが、夏実は隠していた私が間違ったことだとし、隠す様に
して子供を産んでいたら、何処か後ろめたさが残ったかも知れない
事を告げ、子供が授かり最高に幸せだと公言すべきだった事
を語る。世の中に祝福されない子供などいないと思いたいと
告げる。

修二は廊下で夏実とすれ違うと、夏実は凄いと賞賛する。
しかし人として尊敬される事と女として愛されることは違うと
し、徐々に修二が女として見てくれていなくなることに危機感
を示す。

ひかりの自宅が売りに出され、ほぼ内定する。
ひかりは床の傷を見て、ゆかりの誕生日に飾り付けの際につけた
傷であることを思い出す。
ひかりは母・由梨に旅行に行かないか?と尋ね、姉との旅行を
やり直したいと告げる。しかしそれだけは無理だとして断る母。
一方亜弥はひかりの父・正則に会うと、ひかりと一緒に旅行に
行ってくれないか?と声を掛ける。しかし正則は、事故に遭う
事になったひかりとゆかりの姉妹の旅行を、妻の反対をおして
許可したのは自分だとし、あの時警察から娘の一人が生きている
事を聞かされたという。その際ひかりが生きていると知ったと
きに、私たちは一瞬がっかりした事をひかりに見られてしまった
という。有ってはならない事だと正則は語る。

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クビになる最後の時まで修二は教師として生徒と向き合おうと
していたが、ついに学校側からクビを宣告される。
生徒達と逢えるのも残り一週間。事情が事情だけに、私立での
教師の再雇用も難しいであろう中、最後の一週間を過ごすことに
なる。

教育者と結婚と妊娠・子供について、特異な世界観だという事
をふまえてその状況を描いた話だった。

世の中祝福されない子供など居ないとする夏実先生のセリフは
ひかりに対するメッセージ性も秘められていて、修二もその
言葉を引用するものだけど、そう信じる心の清さとは別に
世の中の現実はもっと複雑で厳しい感じがする。
そう思える夏実先生は夢見少女なんだろうな。

互いの気持ちが同じベクトルを向いていることは明らかなのに、
教師としての倫理観だったり、本人の性格が災いして、
本音を語り合えないもどかしさを覚える中で、意図していない
所から、再び遠回りになりそうな事態に巻き込まれる。

ただ教師としての姿から脱したときには、性格は変えられない
けれど多少なりとも周りの視線を意識するような行動を取らな
くても良くなり、元鞘に戻る為に加速していくのでは無かろうか。

教育者としての最後、校門を出て行く際のカットが何とも
寂しさを覚えると共に、生徒達が修二から一言もらいたいとする
気持ちの中に、まだまだ修二に対する信頼感は残っていて
ちょっぴり安心するものが有った。

セリフの一つ一つがよく練られていて、その都度考えさせられる
作りは見事。演じている役者達の魅力も相まって、問題の騒動が
収束した跡にも興味深さは詰まっているな。

上原夏実 - 戸田恵梨香 (1年の担任教師、英語)
柏木修二 - 三浦春馬 (2年1組の担任教師、生物)
金子雅代 - 能世あんな (2年3組の担任)
東堂さやか - 篠田麻里子 (ウェディングプランナー)
水谷亜弥 - 内田有紀 (看護師)
中西佳史 - 西村雅彦 (2年2組の担任、学年主任)
鶴岡悟司 - 風間杜夫 (教頭)

-2年1組-
佐伯ひかり:武井咲 (病気を抱える?)
平岡直輝:菅田将暉 (関西弁の陽気な男)
加川涼子:広瀬アリス (明るくムードメーカー)
児玉賢太郎:中島健人 (新幹線トリオ)
渡辺優奈:石橋杏奈 (涼子の親友)
園田望未:剛力彩芽 (父が借金、明るい性格)
田口和孝:永嶋柊吾 (川本と愛し合う)
宇野沙莉: 伊藤沙莉
江藤バーンズ凌真:バーンズ勇気 (力と体格に恵まれる)
牧田玲花:替地桃子
相沢航希:長村航希
石本千寿:佐伯千寿
小野誠也:丸若薫 (学力に優れる)
川本万里:石橋菜津美 (田口と愛し合う)
高橋悠希:倉益悠希
瀧山辰哉:黒木辰哉 (携帯の写真を見てどういう事だと詰め寄る)
千葉奈々:大平奈津美
辻本奈知:央川奈知 (ひかりの携帯を見てしまう)
土屋孝之:大津尋葵
徳永玲奈:能年玲奈
中田広稀:中島広稀
中野愛里:中島愛里
夏川流太:外波山流太
西野優衣:伊藤優衣
根本健人:疋田健人
野口優里:中村優里
橋本達也:羽染達也
樋口みはと:伊勢みはと
桃井天音:岡山天音
安田美月:小松美月
山口美咲:米村美咲
吉川タツヤ:岸田タツヤ

バスケ部
星野陽子 - しほの涼
元木彩 - 竹本彩
有野佐知 - 石丸佐知
眞鍋理沙 - 本間理紗
藤岡優里奈 - 齋藤優里奈
田辺かおり - 渡辺かおり
山田純平 - 笹山純平
山田哲平 - 笹山哲平
井口龍之介 - 永井龍之介
田中力意 - 園田力意

上村克実 …… 新井康弘 (夏実の父、へルニア)
上村圭子 …… 朝加真由美 (夏実の母)
柏木孝一 …… 新井浩文 (修二の兄)
正則 …… 神保悟志 (ひかりの父)
博一 …… 春海四方 (修二の父)
育子 …… 三谷悦代 (修二の母)

西園みすず、浅見姫香、大塚洋


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