チーム・バチスタ3 アリアドネの弾丸 (2011年7月期・テジテレビ・火曜22時枠) 脚本 - 後藤法子 プロデューサー - 豊福陽子、遠田孝一、八巻薫 演出 - 今井和久(1)(2)、小松隆志、星野数成 Do As Infinity「アリアドネの糸」 http://www.ktv.jp/dangan/

第2話 誤診…殺意あり
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神田技師が友野優一が死んでいるのを田口や白鳥たちに報告。
友野の死を発見したのは、島津医師だという。島津によると
発見したときには既に死後硬直が始まっていた事を告げる。
田口はすぐに心肺蘇生を試みるが、白鳥はすぐにそれを止める
と、今必要なのは事件現場の保全だと告げ、MRI室に検視官を
呼ぶ。
刑事の玉村や事務員の三船も駆けつける。
監視カメラの映像などから侵入者の形跡は無いという。
昨日まであれほど元気であり、まだ若い彼が心不全などで亡く
なるのは不自然だと白鳥も田口も告げる。友野は医療器機メー
カーのエンジニアで、Aiセンター設立のために、縦型のMRIの
磁場調整を連日徹夜でやるよう言われており、過労死ではない
か?と推察される。
司法解剖に回そうと白鳥は告げるが・・・

遺体の死亡推定時刻は直腸検査からPM 21時頃。事件性を示す物は
見つからなかったという。
友野の母・弘子や友野の上司・片桐が駆けつけると、島津から
の要求があり連日厳しいスケジュールで仕事をしていた事を告
げる。ここからは警察ではなく医者の仕事だとすると、島津は
Aiで原因を調べるという。

CT室で全身のAiを撮影する。
そこには北山や宇佐美もAi運営会議を中止してまで駆けつける。
撮影した映像を見ると一見、脳内出血に見られるが、それは
Aiに知識のない人の判断であり、これは普通の死後変化だとい
う。Aiを使いこなせる医師はごく僅かだとするが、症例を集めて
データベースを築けば、多くの医師が使えるようになると白鳥
は語る。
島津の判断では、心不全と推定するしかないとし、過労死に
見られるような病変も見られなかったと語る。病理解剖に頼も
うという白鳥だが、解剖して死因を特定したところで、息子が
戻ってくるものではないとし、母親が解剖を拒絶する。

斑鳩は警察官候補生たちに抗議する。
情報の怖さを説く斑鳩。遺族に犯人に対する情報を流せば報復
感情を生むこと。復讐の連鎖を止めるためにも法治国家が存在
するとし、事件に於いて遺族は部外者であると語る。情報開示
はあくまでサービスだという斑鳩に対して、白鳥は警察は情報
の隠蔽の権利があるのか?と皮肉るのだった。権利ではなく
義務であり、法治国家の基本原則だと語る斑鳩。
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Aiセンター設立のために動き始めた東城医大病院。
日本の死因究明の現状を変革するためにも、Aiは必要だとする
白鳥と、そんなシステムに主導権を奪われたくない警視庁との
駆け引きは続いていく。

今回はAiシステムの利点と欠点が淡々と描かれたような話だ
った。Aiシステムによって見抜けるもの見抜けないものが
存在し、解剖に比べてどれだけ正確性が有るのか。

ドラマとしては色んな所で綱引きが行われている状態なので、
なかなか一点集中して見ていられないところだけど、Aiセンター
に於ける政治・警視庁・法医学・放射線技師の間の駆け引きは
ともかくとして、死因究明における、刑事ドラマのような展開
が用意されることで、上手くAiの存在を浮かび上がらせている。

遺体が焼かれるまでが勝負とばかりに、色々と一体の遺体を
たらい回しにして調べているけれど、これだけ手間がかかると
確かに全ての遺体を解剖するのは厳しそうだ。

人が死に至るまでの行動を有る程度把握していないと、今回の
様に捜査に手間を掛けられない事実があるし、絶対に自然死
ではないと断定出来るものが無いと、解剖するのが難しい現状
が分かったのではないか。

白鳥がちょっと壊れ気味だけど、くせ者が多い中で彼の活躍
が期待される。