TOKYOコントロール 東京航空交通管制部
(2011年1月期・CSフジテレビ・水曜22時枠・隔週)

脚本:宇田学
製作:大多亮
企画:小牧次郎、羽鳥健一
プロデューサー:関口大輔
監督:成田岳
音楽:ティム・ウィン

http://www.fujitv.co.jp/otn/TACC/index.html





第1話 日本上空の安全を確保せよ!
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太平洋上空、機内は寝静まる中で、一人の少女はなかなか寝付
くことが出来ずに居た。それを気にした客室乗務員の女性は
声を掛けると、少女は機体が揺れるのが怖くて眠れないという。
乱気流によって機内が揺れるのを最小限に届けようとして東京
航空交通管制部のベテランで、カナダコントロールから戻って
来た主任管制官の鈴木真紀は的確なルートを指示し、少女に
安心した眠りを提供する。

新人の山田誠は今日から研修期間を終え、東京航空交通管
制部(TOKYOコントロール)で働く事になっていた。木下数馬は
廊下ですれ違う管制技術官の横山とその部下・高橋に山田を
紹介する。

管制官室に入ると狭い室内で多くの人たちがモニターに向かい
激しくやりとりしていた。
大規模な乱気流が発生していて、管制官室を取り仕切る結城昇
は細々と部下達に指示を与える。

山田に対して教官の木下は、モニター訓練だとし、特に鈴木
のテクニックを見ていろと告げる。彼女は多くの便が行き交う
上空を立体的に見通すことで出来て、スピードや高度の計算、
天候など様々な状況から的確に対処する事が出来た。

飛行機には外的要因意外にも様々なトラブルが起こり、目の前
の便はメディカルエマージェンシーのコールが届く。機内で
心臓発作の患者が出た為に一番近い空港への着陸を余儀なくされ
るのだった。着陸するにも空港との連携が必要で、過密な
スケジュールの元で行き交う飛行機同士がバッティングしない
様繊細なスケジュールコントロールが必要だった。

敷島の同期で松本武は、そんな重圧と日々対峙し少なからず
ストレスを感じていた。真紀がランチ休憩に入ろうとする中で
松本は飛行機同士のニアミスの危険性を察知して、指示しよう
とするが、高度やスピード計算など瞬時の判断に苦労していた。
限界と見るや真紀が変わりに指示を出して、辛うじて衝突を
避けるが、あわや大惨事の事故を起こすところを間一髪回避
する。松本は完全に自信を無くし、控え室にいる結城に対して
辞表届を持ってくる。新人の山田は複雑な視線で見つめていた。
結城は止める事なく辞表を受け取る。
着替えて立ち去る松本に対して、真紀は声を掛けるが、結城は
今は放って置けと告げる。

翌日の全体会議の際、新人の山田の事を現場スタッフに紹介す
る。山田は真紀の下について学ぶ事になる。中島は山田に対し
て、真紀を起こらせると髪の毛を持って引きずり回されるので
気をつける様忠告するが・・・

山田をとりあえずモニタ前に座らせ試しに実践投入する。
山田には無線から飛び込んでくる指示がどの飛行機からのもの
なのかさえ掴むのが必死だった。あまりに多くの飛行機が
モニタに映し出されているので、そのコントロールは難しいも
のが有った。焦るなと真紀は山田を落ち着かせるが・・・

休憩中結城は真紀に、新人の様子はどうかと尋ねるが、失敗を
次に引きずる性格と気の弱さが致命的だと語り、この仕事には
不的確だと告げる。

そんな中、伊豆東部の火山群が突然噴火したとの連絡で、
管制官室は大パニックに陥る。飛行機のエンジン内に火山灰が
入ると、オーバーヒートを起こしてすぐにエンジンが使用でき
なくなるのである。回避区域の設定、そして不時着に備えて
各空港の滑走路の確保に大慌てになる。

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3Dテレビ普及と同時に、3Dバージョンと2Dバージョンで放送され
たTOKYOコントロール。
2012年10月期からTOKYOエアポート 〜東京空港管制保安部〜
が放送されるということで、CSで放送されたTOKYOコントロール
の方も見て見た。

ドラマとしては、新人・山田が現場で見つめる様な視点で描か
れ様々な職場の人間関係に触れつつ、日々起きている管制官室
でのやりとりを淡々と描いた物。
まぁ流石にドラマなので、日常のエピソードというには余りある
程のネタがてんこ盛りで、火山などの特殊なイベント感で
ドラマを盛り上げては居るのだけど、多くの命をコントロール室
のスタッフが如何に緊張感を持って扱っているのかがメインと
して描かれていきそうだ。

とにかく平面的なやりとり、言葉でのやりとりの中で緊迫感が
如何に演出出来るのかがドラマのスタッフの腕の見せ所なの
かも知れない。

まだまだあまり人間関係の部分に於いては紹介がてら描いている
ので不透明感は有るけど、とりあえず、初回は人命の重さに
ついて考えさせられるネタで有った。

貨物機と旅客機のどちらを先に着陸させるのかに於いて、
主任管制官の真紀と結城の間で対立関係を示したり、規則ばかり
が優先されるべきではないとする、人ならではの判断力の元
でドラマが動かされたような感じだった。
結城が立場上上から目線で指示を与えたかと思えば、それに
負けじと真紀も次のシーンでは、結城から見せ場を奪っていく
ところなど面白く出来ていると思う。

まぁこの調子で管制官室だけで描かれていくと、ビジョアル的に
辛い一面が有るのかも知れないので、その辺をどう魅せていく
のかがポイントになるかな。

鈴木真紀 …… 川原亜矢子 (36歳、主任管制官・訓練監督者・SI)
結城昇 …… 時任三郎 (46歳、主幹管制官・YU)
斎藤君恵 …… 清水美沙 (45歳、主幹管制官・KE)
中島ハル …… 野波麻帆 (27歳、管制官(3年目)・HR)
原光司 …… 音尾琢真 (39歳、主任管制官・ET)
太田恵一 …… 神田瀧夢 (49歳、主幹管制官・KI)
山田誠 …… 川村陽介 (24歳、訓練生・MO)
下柳哲司 …… 阪田マサノブ (38歳、主任管制官・TW)
敷島貴志 …… 野間口徹 (31歳、管制官(5年目)・CF)
木下数馬 …… 伊藤高史 (34歳、訓練教官・ZQ)
松本武 …… 須加尾由二 (28歳、管制官(5年目)・MA)
川元鳴海 …… 近野成美 (25歳、管制官(2年目)・JN)
矢野元治 …… 梶原善 (47歳、主幹管制官・GE)
横山博 …… 小野武彦 (59歳、定年間近の管制技術官)
高橋広大 …… 木咲直人 (20歳、新人管制技術官)

田村健太郎、安部沙織、入江賢、大竹奈緒子、宮前希依
山谷早弥花、平賀憂空、山岸治雄、螢雪次朗

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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