TOKYOコントロール 東京航空交通管制部 (2011年1月期・CSフジテレビ・水曜22時枠・隔週) 脚本：宇田学 製作：大多亮 企画：小牧次郎、羽鳥健一 プロデューサー：関口大輔 監督：成田岳 音楽：ティム・ウィン http://www.fujitv.co.jp/otn/TACC/index.html

第2話 弾道ミサイル飛来！
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昼頃TOKYOコントロールでは緊迫感に包まれていた。
ロシアの弾道ミサイル実験が失敗し制御不能のミサイルが仙台
沖300km地点を飛んでいるというのである。ロシア外務省から
の情報だが、レーダーにキャッチする事が出来ず、自衛隊でも
まだ確認できて居なかった。とにかく情報収集と共に、その
飛行区域を飛んでいる飛行機には、注意が必要だった。
管制部先任の田辺明は、責任の問題を口にするが、結城は
何か問題が有れば全てはロシア側に有るのだからとして、宥め
る。その内アメリカン航空などからミサイルが検出されたとの
連絡が入り、15時26分には磐城付近で目撃。
それを知って路線上に有る飛行機に指示を与えるべきかどうか
で葛藤が有るが、下手に動かすべきではないと告げる。
既に戦闘機がスクランブル発進しているので何か有れば処理す
るだろうとの事だった。そんな中280km沖で着弾したとの連絡
が有り、とりあえず飛行機にぶつかるような最悪の事態は
避けられた。最近ロシアと日本政府の間に起きている領土問題
が発端で、ロシア側からの牽制である事は明らかだった。

一仕事を終えた山田達は帰路に就く中で、田辺の元に妻子が
迎えに来ていた。山田はその光景を見て、幼い頃父親との事
を思い出す。山田の父は管制官で働いており、引っ越しが多い
日々だったが、有る時そんな引っ越しばかりの生活では教育
にも悪いとして、父親だけが単身赴任するようになっていたの
である。子供の事を妻に任せて仕事に出る山田の父。真紀は
山田の様子がおかしいことに気づく。

翌日、山田は太田に挨拶するも、相変わらず愛想の悪い返事。
これから16時間勤務だと思うと気が思いとスタッフたち。
原は身内の不幸で休んでいたが、職場に復帰する。敷島は原
が映画好きだという事を知って、プレミア試写会に行く為に
休んでいたのだろうと踏んでいたが、チケットは友人にあげた
のだという。原は太田に頼みNASAからヘレックス星雲の写真を
もらいご満悦の様子だった。

新人研修会に出席する山田。
そこでは98年に起きたエラーの連鎖の問題を実際に取り交わ
された交信を聞きながら対処の勉強をする。それを聞いている
と山田は再び複雑な表情を見せる。指導教官の木下は山田の
異変に気がつき、真紀にその事を告げるのだった。
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ロシアのミサイル実験の失敗により日本の上空を侵犯する中で
今度はアメリカ軍から急遽ホットコンディション要請が入る。
政治に巻き込まれるTOKYOコントロールは対応に追われる。

政治、戦争、家族というのはワンセットで描かれる物なのか。
今回は軍事的なエピソードの関わりと同時に、いきなり新人、
山田の家庭の事情が描かれ、父親がTOKYOコントロールの管制官
であり、過去に何かが起きたことを示唆する流れだった。

ネタ的にもコントロールという韻を踏んで、上司の真紀が部下
をコントロールする為に山田の事を調べて顔色を伺うような
気配り、優秀さなどを示すエピソードへの繋がり感を描いて
いる。

突然管制棟のレーダーが監視している飛行機がモニター上から
消えていく原因にミステリー性と、軍事的緊迫感などを演出
した格好だったが、ネタ的にはもう少し後半に持って来ても
良かったのではないかという感じの流れにも見えた。

一話目から管制官の緊迫感は十分すり込まれている中で、
レーダー無しでコントロール出来るのかという状況を描いて
見たり、山田の可能性などを示す流れでそれなりに面白く描か
れてはいるが、やはり管制官室の中でのみドラマが回っている
部分がドラマとして地味に映る部分は否定できない。
まだ食傷感はないので楽しく見ていられるが、果たして、人間
関係のドラマだけで魅せる事は出来るのか。