TOKYOコントロール 東京航空交通管制部
(2011年1月期・CSフジテレビ・水曜22時枠・隔週)

脚本:宇田学
製作:大多亮
企画:小牧次郎、羽鳥健一
プロデューサー:関口大輔
監督:成田岳
音楽:ティム・ウィン

http://www.fujitv.co.jp/otn/TACC/index.html





第7話 人間が犯すミス
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斎藤は結城の娘・タカコに電話し、食事に誘う。結城が現在
本省に出向して事故調査原因で忙しい日々を送っている事を
知っている為のものだった。電話しているのを川元に聞かれて
しまい娘さんと電話しているのか?と問われるも、結婚していな
かったですよねと突っ込まれる。

一方真紀は、スタッフを集めてヒューマンエラーに関する講義
を行う。どんなに人は注意をしていたとしても、必ずミスを
犯してしまうもの。それがヒューマンエラーだという。
日本の羽田は30万から40万も離発着が有るので航空管制も複雑
化しており、その分ミスする可能性も高まっているという。
主にヒューマンエラーはストレスや疲労によって、人の注意が
散漫になる事も原因の一つだとし、欧米ではそういうストレス
軽減の為のシステムが整っている所も多いのだという。

山田は講義が終わった後に真紀の元を尋ねて、真紀自身は
ヒューマンエラーを引き起こしたことはあるのかと尋ね、
そうなった時の対処法などを知りたいとするが、真紀はそういう
事を勉強するのであれば過去の事例報告書を調べろと語る。

一方そんな中でスタッフたちの話題は引退した横山がついに
店をオープンした事を語り合う。店名はなんと"敷島珈琲"に
決定したのだとし、スタッフの多くは開店祝いにそこを尋ねて
いた。真紀だけは行く事が無かった。

結城が現在本省出向のため、東京コントロールを実質的に管理
しているのは斎藤だった。斎藤はスタッフたちの様子を上から
見守り気配りを見せる。そんな中来週から矢野の元同僚の職員
がここに異動してやってくる事になっていた。

一方昼食が近づくと、山田に対してスタッフたちの弁当の注文
を聞いて注文するよう告げる。一人一人に注文を聞いた後に、
矢野が座っているデスクの電話から発注しようとするが、
山田はその電話がレスキュー(RCC)の直通電話だと知らずに
電話してしまい斎藤はすぐに謝罪の報告をする。

みんなランチ休憩する中で原だけは、太田に頼んでいたNASA
開発の宇宙食を毎日食べていた。これを食べるとエンタープラ
イズ号に乗っている気分になれる。僕は地球を飛び出して
宇宙に行きたい夢を壮大に語ると、スタッフたちもそうなれば
良いのにとあきれ顔。

斎藤と真紀はロッカー室でばったり遭う。
斎藤は真紀に、立場が変わったので神経的にも疲れている事
を告げる。昔から斎藤は頑張りすぎる癖が有る事を告げ、その
せいでスタッフたちにも口うるさく指示してしまう事を告げると
真紀は、誰か嫌われる人が居ないとダメだからねとフォロー
する。そんな真紀は先任に呼ばれ、人事異動で急遽福岡に
回される事が分かる。

日本列島の辺りの天候が悪化する。
天気図を見ると八丈島辺りは嵐に近いだろうと。成田空港は
悪天候で滑走路が難航している事が報告され、バーストが
起こり混雑している為に、急なダイブアウトの要請には南の
空港を指示しろとの指令が入り始める。関空辺りもそのしわ寄せ
をくって滑走路には離陸できる滑走路がいっぱいになっていた。

そんな中で、川元と真紀が監視していた区域で危うくニアミス
する事件まで発生する。

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今回はヒューマンエラーに関する状況を描いた物だった。

日頃から一番よく有る形のヒューマンエラーを描いたものだろ
う事は想像出来るが、改めて管制官としての判断の一つの
先に一つの命、多くの命へと繋がっている事への恐怖心・
ストレスが有る事が描かれた。

レーダーだけで管理している分、その恐怖が何処まで伝わるの
か、そして逆に恐怖心を感じなくなった瞬間に、気の緩みから
ヒューマンエラーに繋がるのではないかとする、色んな可能性
を感じさせるものがある。

今のところあまり気の緩みからのミスというのがドラマ上
演出はされていないし、みんなプロらしくオンとオフを
切り替えているのかと思う所は有るけれど、一部ドラマを
面白くするためにコメディ化させている部分に於いては、
それらを誘発していきそうで恐い物があるのかなという感じ。

真紀の中でも相当疲労とストレスを感じている様で、
斎藤のように口にだす人も居れば、真紀のように自分は大丈夫
だと言い聞かせて自分を保つ性格の人も居るという辺りの
性格付けは面白く演出されていると思う。

着陸の空港を巡る判断力、見解の違いなど面白く描かれていた
と思うが、それがヒューマンエラーなのかどうかはまた別問題
な感じもする。寧ろ途中で挿入された山田がレスキューに
電話してしまったり、真紀と斎藤が引き継ぎの際に、カバー
している区域でニヤミスを起こしてしまうところなどは、
完全なるヒューマンエラーなんだろうね。

また今回、管制官を悩ませていたクラッキング事件について
も最後に進展が有りそうな気配がするものがあった。
やっぱりこの人なのか・・・と思わせる感じだったけど、
顔面通りの展開なのだろうか。

鈴木真紀 …… 川原亜矢子 (36歳、主任管制官・訓練監督者・SI)
結城昇 …… 時任三郎 (46歳、主幹管制官・YU)
斎藤君恵 …… 清水美沙 (45歳、主幹管制官・KE)
中島ハル …… 野波麻帆 (27歳、管制官(3年目)・HR)
原光司 …… 音尾琢真 (39歳、主任管制官・ET)
太田恵一 …… 神田瀧夢 (49歳、主幹管制官・KI)
山田誠 …… 川村陽介 (24歳、訓練生・MO)
下柳哲司 …… 阪田マサノブ (38歳、主任管制官・TW)
敷島貴志 …… 野間口徹 (31歳、管制官(5年目)・CF)
木下数馬 …… 伊藤高史 (34歳、訓練教官・ZQ)
松本武 …… 須加尾由二 (28歳、管制官(5年目)・MA)
川元鳴海 …… 近野成美 (25歳、管制官(2年目)・JN)
矢野元治 …… 梶原善 (47歳、主幹管制官・GE)
横山博 …… 小野武彦 (59歳、定年間近の管制技術官)
高橋広大 …… 木咲直人 (20歳、新人管制技術官)
田辺明 …… 螢雪次朗 (55歳、東京航空交通管制部 先任)

田村健太郎、安部沙織、入江賢、大竹奈緒子、宮前希依
北山雅康

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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