TOKYOコントロール 東京航空交通管制部
(2011年1月期・CSフジテレビ・水曜22時枠・隔週)

脚本:宇田学
製作:大多亮
企画:小牧次郎、羽鳥健一
プロデューサー:関口大輔
監督:成田岳
音楽:ティム・ウィン

http://www.fujitv.co.jp/otn/TACC/index.html





第9話 おきてはいけない事件
--------------------------------------------------------
管制官は飛んでいる飛行機と交信する中で、暫く連絡が来ない
事が分かり応答を求めると、
RONDO VORに着陸を要請すると
いう無線連絡が入る。それを聞いたパイロットの江口はこれは
ハイジャックが起きているサインだと語る。

三日前、結城の娘・多佳子は友人と一緒に高校卒業旅行のため
アメリカへ弾丸ツアーに行く事になっていた。
帰ったらデートしようと多佳子に言われ馬鹿な事を言うなと
父は照れる。帰りの便が分かればメールしろと告げる。
管制官故に娘と向き合う時間が少なく、子育てには苦労して
いるであろう事を察する。

矢野はレーダーを見ながら軍の訓練区域が予定されている領空
とは違う事を受けて問い合わせることに。斎藤に対してみんな
が持って居るお守りをプレゼントしたが、山田に頼んでまた
新しいお守りを購入していた。もうすぐ次席も戻ってくるとし
結城は、例の件でも丁度良いと語る。

中島は真紀を新宿に食べに行こうと誘うと、真紀は快く了承
する。断られると思って声をかけた中島は呆気にとられる。
敷島に真紀の件を話す中島。原と矢野は将棋で遊んでいた。
原は映画のチケットが有るので敷島に映画を見に行こうと
誘うがジャッキー・チェンの映画だと知り、今回はパスすると
告げる。矢野は私が一緒に行くという。
中島と敷島は控え室に二人きりになる。敷島は中島にすり寄り
とても良いにおいがするとして、コスタリカ産のコーヒーの
臭いがするというと、胸をドキドキさせていた中島は敷島を
叩いて部屋から出て行く。ちょうど室内に入ってきた結城は
何か有ったのか?と尋ねると、敷島はそのまんまの事情を語る。
結城は敷島の態度に呆れた顔を見せる。

一方山田と太田は語り合っていた。
山田は太田に対して父からは常にガンバレは出来ない事はない
ので自信を持つよう言われてきた事を告げ、俺は父親に近づけて
いるのかと問うと、ソックリだと太田は語る。山田のお陰で
真紀が立ち直った事を告げるが、真紀ならば何もしなくても
立ち直ったであろう事を告げる。そこに真紀がやってくると
太田は最近の若い子はプレゼントに何を欲しがるのか?と尋ねる。
娘の誕生日だという太田。
山田は明日、レーティング試験が控えていた。これに合格すれば
ようやく一人前の管制官として、補佐官無しでレーダー席に
座る事が出来たのである。

二日前、UFOを食べようとする矢野。
管制官室では、焼きそばのUFOを食べる事は御法度になって
いた。しかし矢野はどうしても食べてみたいと考えていた。
するとレーダーには全く動かない飛行物体が映し出されて、
一体何なのか?と疑う。

前日、結城たちは山田は試験の事を気にする。
敷島が受かったくらいだから大丈夫だろうとふざけ合う。
結城は今度の野球はドームで行うので一人7千円を徴収する
という。矢野のUFOは結城が没収していたことを知る。

3時間前、ブリーフィングの場で、パイロットが見学会に訪れる
事が報告される。また山田からは見事試験に合格した事が
告げられ、みんなにお礼を言う。これからはOJTではなく、
フォローという形で参加する事になるとし、勝負はこれから
だと語る。全ては真紀が厳しく指導してくれたお陰だとすると
真紀は渋い顔を見せる。

--------------------------------------------------------

管制官たちはレーダーに映し出されれる機体の中で応答に
応じない機体がある事を知る。当初は交信機器のトラブルなの
か、それともヒューマンエラーなのかと考えられたが、
たまたま東京コントロールの見学会に来ていたパイロットの
江口から、これはパイロットがハイジャックに有った事を
示すシグナルであるということ。真紀も911アメリカ同時多発
テロ事件の際にカナダにいた時に同様の事を経験していて、
テロリストの存在を示唆する。本省に問い合わせてすぐに
全機体をダイブアウトさせて、どの機体が乗っ取られているの
かを調べるべきだと提言。レインボー、アトランティス、
そしてジャパンセントラルの三社の機体が挙動がおかしい事
に気がつく。

911の日本版のような事をシミュレートして描いたような話
なのかな。

ハイジャックに遭っているという事が分かる過程が興味深く
描かれており、東京コントロールよりも先に当然ながら
自衛隊が既にこの動きを察知して、機体に併走している所など
なかなか興味深く描かれていた。

ハイジャックに遭うなんて訓練はしている事だろうけど、この
場のスタッフの中でも、経験している人物は真紀くらいなもの
だろうし、危機管理能力が試されるという事だろうけど、
みんな冷静に対処していた印象も有る。

冒頭から少しずつ緊迫感ある展開へと導き出して居て、最終話
に繋げる辺りの段取りも悪くは無かったし、お役所的日本の
危機管理能力の低さもまた野暮ったらしく感じるものが有った。

しかしこうなると防衛省からのハッキングの事件はどう処理
されていくのか気になるね。
そしてドラマとはいえ結城の娘が搭乗している機体が乗っ取ら
れているという辺りも、ドラマとしては複雑なものを感じる
流れに繋がっている。

鈴木真紀 …… 川原亜矢子 (36歳、主任管制官・訓練監督者・SI)
結城昇 …… 時任三郎 (46歳、主幹管制官・YU)
斎藤君恵 …… 清水美沙 (45歳、主幹管制官・KE)
中島ハル …… 野波麻帆 (27歳、管制官(3年目)・HR)
原光司 …… 音尾琢真 (39歳、主任管制官・ET)
太田恵一 …… 神田瀧夢 (49歳、主幹管制官・KI)
山田誠 …… 川村陽介 (24歳、訓練生・MO)
下柳哲司 …… 阪田マサノブ (38歳、主任管制官・TW)
敷島貴志 …… 野間口徹 (31歳、管制官(5年目)・CF)
木下数馬 …… 伊藤高史 (34歳、訓練教官・ZQ)
松本武 …… 須加尾由二 (28歳、管制官(5年目)・MA)
川元鳴海 …… 近野成美 (25歳、管制官(2年目)・JN)
矢野元治 …… 梶原善 (47歳、主幹管制官・GE)
横山博 …… 小野武彦 (59歳、定年間近の管制技術官)
高橋広大 …… 木咲直人 (20歳、新人管制技術官)
田辺明 …… 螢雪次朗 (55歳、東京航空交通管制部 先任)

田村健太郎、安部沙織、入江賢、大竹奈緒子、宮前希依
北山雅康

植草由美 …… 東風万智子 (36歳、氷室の妻)
江口 …… 丸山智己 (36歳、パイロット・副操縦士)
氷室 …… 別所哲也 (国土交通省・担当官)

植村好宏、今村均

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

inserted by FC2 system