妖怪人間ベム
(2011年10月期・日テレ・土曜21時枠)

原案:アサツー ディ・ケイ
脚本:西田征史
プロデューサー:河野英裕、原藤一輝、大倉寛子、小泉守
演出:狩山俊輔、佐久間紀佳
KAT-TUN 「BIRTH」

http://www.ntv.co.jp/bem/





第2話 涙の秘密…人間になれない通り魔
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ベムたちは夏目の娘・優以を助けるために感情の高ぶりを押さ
えれず変身した所を見られてしまい、引っ越しを余儀なくされ
る所だったが、いざ別れの際に夏目に逢ってみると、ベムと
妖怪には何の関係も無いような素振りで話しかけられた為に
引っ越しは取りやめになる。そんな中、この界隈で怪物が
出没する事件が発生する。最初はペイント弾を投げつけるばか
りだったが、やがて傷害事件へと発展していく。

妖怪自身を登場させず、名前のない男が人間の心の隙間に
入り込んで、藤子不二雄の「黒イせぇるすまん」の喪黒福造
のようになって、人間を陥れていく。それを三人の妖怪が
処理していくというのがドラマとしてのパターンのようだ。

人から必要とされたいとする人間の本能で有ったり、上手く
行かない現状に嘆く姿と共に不条理な世の中に対して、それ
を正す為の行動だという事で、今回主人公となる神林輝夫の
悲痛な叫びは何処か共感できる部分が有った。

小春の流れについても、人と関わることで傷つく事への恐れ
から心を閉ざしているものの、自分の存在を主張したいとする
願望も同居していて、複雑な物を感じていく。

冒頭では小春が犯人かと思わせる展開が用意されるも、上手く
神林の存在を浮かび上がらせたし、柄本明さんを使って二段階
に変化させていく所など上手くできている。

どれもベム達の抱えるやり場のない状況と似通った部分があ
り、妖怪と人間のそれぞれの悩みが上手く交錯しているし、
妖怪という言葉や顔かたちの定義を問うことで、上手く夏目の
中でも固定された観念を解いていき、内面を見ていくような
感じの展開が用意されていきそうな雰囲気だね。

それぞれ三人の妖怪に別々の役割を与えて上手く処理している
点でとてもバランス良くできた話だった。
ベロの主張がなかなか通らず、最後にそれが認められるところ
など、ベロならではの可愛らしい悩みなんかも面白くドラマの中で
描かれていた。

ベム …… 亀梨和也 (妖怪)
ベラ …… 杏 (妖怪)
ベロ …… 鈴木福 (妖怪)
名前の無い男 …… 柄本明 (妖怪の産みの親)
夏目菜穂子 …… 堀ちえみ (妻)
夏目優以 …… 杉咲花 (娘)
町村日出美 …… 広田レオナ (緒方家の家政婦)
緒方浩靖 …… あがた森魚 (大学教授)
緒方小春 …… 石橋杏奈 (緒方の孫)
夏目章規 …… 北村一輝 (浅津警察署)
辻尚樹 …… 永岡佑 (浅津警察署)


神林輝夫 …… 風間俊介 (コンビニでアルバイト)
新井昌樹 …… 松永隼 (コンビニでアルバイト)
美里 …… 金澤美穂 (小春に意地悪する)

森島緑、柴田雄平、伊藤慎
じゃーじー真樹糸洲、有山尚宏、久保貫太郎、塚田帆南
滝澤晴幸、宮木よしお、佐野弥生


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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