全開ガール (2011年7月期・フジ・月曜21時枠) 脚本：吉田智子 プロデュース：若松央樹 演出：武内英樹 Every Little Thing 「アイガアル」 http://www.bs-asahi.co.jp/kazokuhoutei/

第1話 キスから何も始らない事証明してやる!
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鮎川若葉は、ゆとり世代に生まれた一人。競争社会を否定し、
順位を決めることを望まない市民達の中で、若葉だけは一日
たりとも努力を惜しまず勉強をしてきた。その為に勝ち組の
権利を手に入れたという。
この日、若葉は東大の法学部を主席で卒業し、一発で司法試験
に合格。外資系の国際弁護士事務所・スミス&クラークに入社
が内定し、夢に描いていた人生の第一歩を送るはずだった。
若葉は代表としてスピーチする事になっていたが、そんなスミ
ス&クラーク社も鮫島桜川法律事務所との弁護争いに敗れ、
多額の損害から撤退を余儀なくされる。若葉はすぐにこの会社
を見限り、今まで内定を貰っていた別の弁護士事務所に連絡を
取る。どれも既に募集を締め切る中で、鮫島桜川法律事務所
だけはこれから面接するのも可能だという。
すぐに事務所に行くために電車に乗り込む彼女。
電車の中で隣の男性・山田草太からお尻を触られたと勘違いし
草太を鉄道警備隊に引き渡す。

鮫島桜川法律事務所の所長・桜川昇子はもの凄いやり手弁護士
だった。秘書の者達は、若葉に対して機嫌を損ねないよう注意
を促す。
いざ若葉は昇子に逢うと、あっさりと面接を通過し採用だと
言われる。

翌日出社した若葉は、社内を物色。自分に合う男性は居ないか
と一人一人点数を付けていく。もっとも気になったのは新堂
だった。彼は渉外チームのエースだとし、狙っても無駄だと
実夏から言われる。
そんな中、若葉に初仕事。クライアントが待っているとして
部屋に行くと、なんとそこにいたのは所長の一人娘で5歳の
桜川日向だった。今日から彼女のシッターをお願いするという
昇子。貴方なら趣味も知的レベルも合いそうだと言われる。
私が帰宅するまで面倒を見ること、そしてアレルギーのリスト
を配られ、自尊心を尊重するよう言われる。
やりきれない事だが、それを見ていたモーリス佐古田からは、
やりきればそれなりの見返りが有ると言われる。

若葉は日向に対して、子供が嫌いだというが、日向からwinwin
の条件を指摘される。
日向を三葉の森保育園へと連れて行く。すると先日電車の中で
逢った草太と再開。ビー太郎という子供が居るのに、あんな事
をするなんてと激怒する。
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ゆとり社会の中、貧乏生活から脱するためにひたすら勉強して、
ついに成功への入り口に立つ。しかし人生突然何が起こるか
分からず、計算高い若葉も当初の予定から少し軌道の修正を
強いられていく。
若葉の前にイクメンの草太が現れ、完璧主義の彼女が徐々に
ペースを乱されていく。

月9らしく期待させる恋愛ドラマと、軽快なやりとりで見る物
を飽きさせない作りは見事。
脚本は吉田智子ということで近年は働く人に焦点が当たることが
多く、またその中での女性の視点で描かれるが、時代性を反映させる
イクメンなどの存在がキーワードがすり込まれているのがポイントかな。

取りあえず若葉の凝り固まった価値観を打開していくのが
テーマだろうし、人それぞれに人生が有るというという事を
知らしめていく事になるのだろう。

昇子の娘・日向が出てきたときには、ドラマ「オー!マイ・
ガール!!」の吉田里琴が演じた子役の子の様に、我が儘っぷり
に振り回されていくのかなと思わせたが、初回を見る限りでは
それ程我が儘という感じもしなかったし、寧ろ子供の気持ちを
如何に掴んでいくかに注力が向けられそうな感じ。

子供を扱うことに長けている草太に興味を持っていくであろう
事は明らかだし、何より彼女の腹を満たす美味しいスパゲティ
を作るという事で、彼女のハートを鷲掴みにするところが有る
のかもしれない。

どのキャラクターにも嫌みが無く、好奇の目を向けるに値
するだけの興味深さが存在する所が良いね。
酔ったり怒ったりする時の若葉の方言を聞くと、小池栄子さん
がドラマ「歌姫」の中で演じた女性を思い出すな。青森の方
の出身だったりする設定なのかな?

そんな彼女が金や法律に固執する様子が回想シーンの中で
丁寧に描かれているし、気の優しい父親の性格と似ているで
あろう草太に対して微妙な気持ちで揺れ動いていく姿も分かる
気がするしね。草太にそよ子さんが目を付け始めた感じがする
所も今後も期待させるものが有るのかも知れない。