全開ガール (2011年7月期・フジ・月曜21時枠) 脚本：吉田智子 プロデュース：若松央樹 演出：武内英樹 Every Little Thing 「アイガアル」 http://www.bs-asahi.co.jp/kazokuhoutei/

第2話 キスなど身に覚えがありません!絶対に
--------------------------------------------------------
酔った若葉は草太に対して、キスからは何も生まれない事を
証明してやるとして突然草太にキスする。

翌朝若葉は目覚めると、服を着たまま眠っていた。
草太の置き手紙が有る事を知ると、一体昨日の晩に何があった
のかと思い出そうとする。まさか下着や金品を盗まれたのでは
無いか?そして何かイタズラでもされたのかと心配する若葉。
すぐに会社に行こうとするが、法律事務所の所長の昇子からは
昨日明日から来なくて良いと言われたことを思い出す。私は
クビになったのか?

しかし若葉は昇子の自宅にいくと、合理的理由が無い限りは
法律的にクビには出来ない事を告げ、昇子の発言から依願退職
を求めただけだと受け取ったとし、自分から仕事を放棄する
事は絶対無いと告げる。

若葉は三葉の森保育園に、昇子の娘・日向を届ける。
そこで草太と会う若葉。彼に対して夕べ家に忍び込んだのか?
と問うと、草太は酔っていたので送り届けただけだと語る。
そんな会話を聞いていたチャボと佐間男と健太郎は、昨日自分
がしたことを覚えていないのかとし、草太に酔ってキスをした
事を語る。そんな事は有るはず無いとする若葉は、これ以上
侮辱すれば名誉毀損で訴えるという。草太は仲裁するために、
キスしたというのは冗談だと告げる。

そよ子は若葉と食事をしていると、彼女が冴えない顔をしている
のが気になり事情を聞く。昨日ビー太郎と一緒にいた父の草太
が格好良かったというそよ子。企業法務で働く職場の男性陣は
みんな金のことばかりで、草太のような純粋な人は居ないと
いう。それを聞いた若葉は、この近くのルシャトーという店で
働いているので出前でも取ったらどうかと語る。
--------------------------------------------------------

若葉は飲み過ぎて夕べの記憶が無い中で、草太がその晩に何を
したのか気になる。
一方日向のために手作り弁当を作ることになり、若葉は草太
から作り方を学んでいくことになる。

草太と関わっていく内に、自分には無い価値観やら、今までに
感じたことのない感情を次々とたたき込まれていく若葉。
そんな彼に対して複雑な心境で眺めていく様子を描いた話だった。

イクメンの事を見下している若葉だけど、そんな草太を頼り
にし、色々と教わっていく彼女。

夢を実現させるために仕方なくシッターの仕事をしている若葉
と、子供のために夢を諦めた草太が対照的に描かれ、それが
良いことなのか悪いことなのかはともかくとして、どちらが
より幸せな人生を謳歌しているのかどうか

若葉が知識を元に次々と法律的に物事を切り抜けていこうとす
る様が微笑ましく、機械的な対応しか見せられないロボットの
様な彼女の事をいじくり回すのは見ているだけで楽しいものが
ある。

弁当の件ではすんなり若葉の努力が伝わらなかったけれど、草太
を介することで彼女の熱意が別の形で伝わっていく。
ちょっとした変化球だったけど、絵心のない若葉というものを
利用して、オチにも面白さを包含する所は良くできていたと思う。
草太が改めて作った弁当は、一度家に持ち帰って作り直した
ものかと思っていたけど、これって落ちていた材料をそのまま
再利用したって事なのか?

またそよ子が草太に好意を寄せることで、若葉の感情を上手く
引き出しているところも単純ながら上手く設定されていると
思う。容易には関係を進めさせないけれど、心の中で燻る相手
への気持ちが徐々に大きくなっていくのは明らかだと思う。
そよ子が言っているように、法務弁護の男性と草太の違いが、
若葉にも伝わるのは明らかだけど、認める事が出来るのはいつの
事なのか。草太を認めると言うことは、彼女のこれまでを否定する事
にも繋がるので、容易なことではないからね。