絶対零度 〜特殊犯罪潜入捜査〜
(2011年7月期・フジテレビ・火曜21時枠)

脚本:酒井雅秋、浜田秀哉(1)(2)、中邨武尊、谷和俊、浜田秀哉、
黒岩勉
音楽:林ゆうき
演出:村上正典、岩田和行(1)(2)、佐藤源太、北川学
企画:成河広明、鹿内植
プロデューサー:森安彩、貸川聡子
アソシエイトプロデューサー:瀧山麻土香、森安彩

http://www.fujitv.co.jp/C-273/index.html





第2話 特殊犯罪潜入捜査〜決断
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日高千佳子が接触しているのを見つける特殊犯罪捜査班。
しかし
NPO法人・日本消費者救済機構を外から監視することが
出来ず、白石と磯村を内部に潜入させ千佳子と接触。
磯村はその中で職員の一人・
松山と、白石は板倉に話しかける。
その間にもNPO法人のオフィス内に盗聴器を設置する。

桜木は、飯野の恋人であり弁当屋ほ営む
朝倉香織と関係を保っ
ていた。香織に合うと、何故
飯野と結婚しようと思ったのか
尋ねる。再会したときに今の介護の仕事の事を尋ねた時に彼は
ありがとうと感謝される仕事だからだと言われたことで、この
人とならば良い家庭を築けると思ったという。

白石は偶然を装いゲートボール場にいくと板倉と会う。
磯村は偶然を装い居酒屋に立ち寄ると、そこには松山の姿が
有った。

一方盗聴器で千佳子の姿を監視している涼子は、企業に抗議
している彼女の姿を見て、その姿に偽りはないと分析する。
しかし企業恐喝が目的の日高と千佳子が何故接触しているのか。

そんな中、飯野が介護者の印鑑と保険証を盗み出して作成した
ネット銀行には、企業から恐喝した金が入っているかと思いき
や証券会社からの入金が有ることを知る。それを知り、室長の
長嶋は、何故人為的に事故を引き起こしているのか分かった
と告げる。人の命を奪うことで、企業のイメージを下げて株価
を下げて利益を得るというスキームが存在しているというので
有る。金はカンボジアの口座へと流れていることからマネーロ
ンダリングの可能性が有るという。

そんな中、桜木が香織の家に仕掛けた盗聴器によって、飯野が
日高と通話する音声が拾えていた事が判明。そこには14人の
人が死んでいる事や、互いに利益になるような事を口にしてい
た。日高達が利益を得るのは分かるにしても、何故被害者側に
も利益が及んでいるのか?音声にはノートパソコンを使っている
音が集音されており、被害者とのやりとりにはパソコンを使っ
ている事が分かる。パソコンさえ手に入れれば次の被害者が
分かるとして、桜木にパソコンのデータを回収するよう命じる。

白石は板倉から、
沢田の代理で事務所に出入りしている人が
居ることを聞き出す。千佳子を監視している涼子は、企業に
対して憤り感を感じている以外感じられず、株価を操作して
金を手に入れようとしている形跡は無いと判断する。

白石が掴んできた沢田とは、
沢田知己(38歳)で、千佳子とNPO
法人の共同設立者だと判明する。カンボジアで活動していた
のは沢田であり、半年前に日本に帰国しているという。半年前
から事件が起こっていることを考えると彼が主犯で間違いない
と感じていく。

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企業の隠蔽体質を指摘し改善を求めるNPO団体の千佳子が、
企業を恐喝して居るであろう人物との接触を図っていることで
主犯格が千佳子なのではないかと疑っていく。しかし彼女の
企業に対する姿勢は一貫したものがあり、彼女以外に主犯が
居るとして捜査を続ける。

一見すると地味で似たような展開の繰り返しだけど、役割が
上手く分担化されていて、それを司令塔である瀧河が上手く
統括して事件を解決に導いていく。
なかなかドラマとして肝を冷やしたのが、沢田に対する容疑
の証拠を掴めずにいる中での捜査という事で、千佳子と接触
しようとした際に逃げられる辺りの顛末は、どのように処理
していくのか興味深いものが有った。
最後はたたみかけるようにドラマが展開する迫力が有ったし、
盗聴での証拠ではなく、日高に電話する中でのヴォイスを録音
したという事で、上手く証拠を集めたと思う。

やはりドラマとして面白く写るのは、捜査対象者を相手に感情
移入できない辛さが目立って表れるラストのシーンだ。
あれだけ関係性を深めておいて、いざ彼女が一番困っているときに
は、彼女の前に現れることのできない辛さ。そして常に日陰と
しか生きられない捜査官としての辛い境遇が面白い形で描かれ
た。

ノートブックPCからデータを引き出す辺りの桜木の段取りの悪さ
が何とも言えないけれど、その辺は敢えて承知なハズだし、
捜査官らしくない所も時に必要だという辺りは、捜査を見ていて
感じるところ。その辺は白石とか磯村も実践しているように
色んなタイプの人間が捜査官に必要だなと感じる。

ただやっぱり今のところは、突然コールドケースを扱う部署から
何の訓練も受けていない潜入捜査に転換した辺りの設定の変化
に、イマイチ自分の中で消化し切れていない感じがする。

白石とか結構手際の良さが目立つ物がいれば、倉田は精神論やら
部下を鼓舞する手腕には卓越したものが有るものの、未だに
部署に馴染めていない姿があったりする。

盗聴器に頼りすぎている捜査も気になるかも。
追跡にも色んなパターンを示すことが出来るかが今後のドラマ
を左右するところだね。

瀧河は病気みたいだね。3ヶ月で引き継ごうとしているのも
ちょっと無理がないかという気がするが、取りあえず桜木の
成長を見守ろう。

桜木泉 …… 上戸彩 (特殊犯罪捜査対策室特殊犯罪捜査班)
高峰涼子 …… 山口紗弥加 (犯罪行動分析係。警部補主任)
深沢ユウキ …… 丸山智己 (捜査一課殺人犯捜査第8係。警部主任)
大森紗英 …… 北川弘美 (法医学・科学担当)
竹林匠 …… 木村了 (法医学・物理担当)
三井朋美 …… 齋藤めぐみ (室長秘書)
白石晋太郎 …… 中原丈雄 (捜査班。巡査部長)
倉田工 …… 杉本哲太 (分析班情報分析係。上席警部)
長嶋秀夫 …… 北大路欣也 (特殊犯罪捜査対策室室長。警視)
瀧河信次郎 …… 桐谷健太 (捜査班。巡査部長)
磯村亮平 …… 小林高鹿 (捜査班。巡査長)
猪原恵美 …… 峯村リエ (技術支援担当技官)

畑山昭子 …… 堀内敬子 (看護師、塚本殺害犯)
塚本圭吾 …… 宮迫博之 (特命捜査対策室第4係・殉職)


朝倉千佳子 …… 戸田菜穂 (NPO法人・日本消費者救済機構)
飯野正也 …… 田中幸太朗 (26歳、介護士)
藤井香織 …… 前田亜季 (26歳、正也の恋人、弁当屋)
日高信之 …… 和田聡宏 (35歳、正也の先輩"明豊システム")
沢田知己 …… 平岳大 (38歳、NPO法人、共同設立者)
角田昌良 …… 斎藤弘勝 (56歳、自宅のローンで自殺を考える)
松山 …… 荒井志郎 (NPO法人)
板倉 …… 湯沢勉 (NPO法人)
大塚 …… 最所美咲 (NPO法人)

細野哲弘、山本修、西川智宏、澤純子、河野達郎、長谷川恵一郎
小川智弘、重松宗隆、和田亮太、山本啓之、鈴木隆典 鍋谷哲也、
児島功一上田晴美、山岸治雄


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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