37歳で医者になった僕 〜研修医純情物語〜
(2012年4月期・フジ・火曜22時枠)

原作:川渕圭一
脚本:古家和尚
プロデュース:木村淳
演出:三宅喜重、白木啓一郎
主題歌:サカナクション「僕と花」

http://www.ktv.jp/37doctor/





第3話 医者である前に、人である前に
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末期の膵臓がん患者の木島は妻子の前で絶対に良くなるとし
娘の結婚式まではと告げ、祐太もそれに協力する事を約束。
しかし抗がん治療は効果なく、余命半年という事になり、転院
を勧める様言われ、祐太はもっと出来る事があるのではないか
と模索していく。

医者の言葉は責任があるので、安直な言葉は投げられない。
例えその言葉が患者の勇気を奮い立たせるもので有っても、
保証できない事は言えないとする辺り、とてももどかしい状況
の中で、医師としての立場と人間としての立場の間で揺れ動く
様子が面白く描かれた。

医者としての出来る限り事をする。
治せる可能性があるにもかかわらず、同じ病院の系列ではない
との理由で専門医に診せられなかったり、責任の問題がある
などの理由で、治療に最善を尽くせないとしたならば、医者と
してこれ程不甲斐ないことはない。

今回は祐太以外の殆ど全ての人が、治るか治らないかという
言葉一つで神経質になる姿が有り、言葉の責任というものを
上手く抽出した格好だった。

時に言葉がお守りにもなるとする、すずの言葉もよく分かるが
それもまた状況や立場上言えることと言えないことの線引きが
なんとももどかしい限りで、医者としてのルールを守ったばかり
に後悔してしまうとする祐太の心情も良く分かるものが有った。

みんなが祐太の患者への言動に対して先入観から誤解して
噂が駆け回ってしまう辺りが、最後にサプライズとして事実の
公表へと繋がっているし、瑞希の祐太への視線が誤解であった
という点も面白く写る。瑞希が現在に至るまでの理由付けの
一つとして、母親を看取る際の医師とのエピソードが描かれた
辺りもなかなか興味深く写ったのではなかろうか。

噂というものが如何にいい加減なところで発生するのかという
所が皮肉だね。

東央医科大学病院・総合内科病棟
紺野祐太 …… 草g剛 (元食品メーカー、37歳でようやく研修医)
沢村瑞希 …… 水川あさみ (24歳、研修医)
葛城すず …… ミムラ (32歳、祐太の恋人)
下田健太郎 …… 八乙女光 (24歳、研修医)
谷口篤志 …… 桐山漣 (25歳、研修医)
中島保 …… 鈴木浩介 (38歳、医局長)
新見悟 …… 斎藤工 (30歳、祐太の指導医)
相澤直美 …… 真飛聖 (37歳、看護師長)
森下和明…… 田辺誠一 (42歳、腎臓内科・准教授)
佐伯毅彦 …… 松平健 (58歳、内科トップ)
葛城博昭 …… 志賀廣太郎 (57歳、すずの父)
葛城佐和子 …… 藤吉久美子 (55歳、すずの母)
永井寛子 …… 藤本泉 (看護師)
小菅直之 …… 大竹浩一 (瑞希の指導医)
大久保由香 …… 内藤理沙 (看護師)
高木慶介 …… 山口大地 (大学病院担当MR)
橋本奈美子 …… 羽村純子 (看護師)

木島啓一 …… 甲本雅裕 (41歳、膵癌、気管支喘息)
石浜幸平 …… でんでん (61歳、肝機能・糖尿病)

服部桂吾、高草量平、建部和美

木島美香 …… 岩橋道子 (木島の妻)
木島里穂 …… 畠山紬 (木島の娘、飴をくれる)
少女の時の瑞樹 …… 紺野彩夏 (母をガンで亡くす)

土田アンナ、中村直太郎

評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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