37歳で医者になった僕 〜研修医純情物語〜 (2012年4月期・フジ・火曜22時枠) 原作：川渕圭一 脚本：古家和尚 プロデュース：木村淳 演出：三宅喜重、白木啓一郎 主題歌：サカナクション「僕と花」 http://www.ktv.jp/37doctor/

第11話 僕が医者を続けるただ一つの理由
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すずが祐太の髪型を見て"寝癖"と話した瞬間、容体が急変。
祐太は看病しながら、すずとのこれまでの思い出す。
一方東央医科大学病院では佐伯が医学部長の座に立つことに
なり、佐伯の後任は森下がその位置に座る事になる。
しかし森下は、佐伯が膵癌である事を知って、既に院内での
新しい体制作りに着手し始めていた。

なかなか最後まで楽しいドラマだった。
経営者としての立場だったり、研修医としての立場、そして
科間の問題や医師と看護師、そして患者の関係など、どれも
病院物の基本を押さえて構成されており、どのエピソードにも
祐太の影響力というものが前面に描かれ、主人公を引き立てる
作りだった。

どんな人物であれ病気になれば患者の一人で有る事に違いはな
いこと。
普通を貫くことを求めたすずの希望通りに、休み無く患者と
接する祐太の姿を描いたことなど上手く構成されていた。

最後のエピソードは、ミイラ取りであったハズの森下自身が
ミイラとなりかけたものだったけど、この辺も研修医と上司
の間の信頼関係がこれまでの展開の中で描かれ、誤った方向に
向かいそうになった時には、互いに指摘し合える状況で有る
事に上手いこと展開を見いだした感じだった。

理想と現実は存在すると思うので、祐太の理想だけが全てでは
無いという辺りも忘れてはならないことだろう。
今年の研修医は最低だったとする佐伯だけど、逆に研修医たち
に取っては実りある期間を過ごせた感じで、自分の特性・性格
を通して、自分に出来る事、出来ない事を上手く見極められる
期間で有ったと同時に、将来の方向性を見いだせたことは
良かったと思う。

エンディングの形には好みの差が有るのだろうね。
私は延長せず普通の時間の枠内で処理して欲しいなと思う
所が有った。すずや佐伯が助かったかどうかなど無理して
描かず、最後に祐太とすずが手を握り合うシーンで終わった
方が、良かったなと思う。上手くその辺の事情は続編の中で
描いても面白いと思うしね。