相棒11
(2012年10月期・テレ朝・水曜21時枠)

脚本・輿水泰弘(1)、戸田山雅司(2)、太田愛(3)
監督・和泉聖治(1)(3)、近藤俊明(2)
プロデュース・伊東仁、西戸敦郎、土田真通
音楽・池頼広

http://www.tv-asahi.co.jp/aibou/





第4話 バーター
--------------------------------------------------------

--------------------------------------------------------

日本国際航空NIAの人事部所属の内藤肇(47歳)が鈍器によっ
て撲殺される。NIAは二年前に赤字対策として大量解雇、
経営再建策を打ち出しており、当時内藤は労働組合中央委員会
の委員長を務めていたという。しかし内藤が会社側の提案を
受け入れたことによって大量解雇に繋がり、怨んでいた人も
多く社内では裏切り者だと陰口をたたかれていた事が分かる。
内藤の所持していた携帯電話の履歴とシステム手帳から
容疑者を割り出していくが・・・

狡猾な天下り策を講じている官僚たちのやりくちを避難する
ような主張が盛り込まれたドラマということで、如何にも
櫻井さんっぽくお堅い部分の見られるシナリオだった。

単純に元官僚である潮の態度が高慢で憎たらしいと思えるほど作者
の意図は伝わってくるものが有る今回の事件。
政治家が天下り防止策として唱えた法案が如何に多くの抜け道が有り、
日本の政治が官僚によって牛耳られているのかという現実を知らしめた。
しかし結果的にはそんな政治家を選んだ国民の責任だと結ぶ辺り
は、脚本家が唱えたい部分でも有ったのだろう。結論としては日本の
市民がもっと政治に関心を示して、頭がよくなる必要があるという事
だ。

犯罪を犯した佐久間自身は自己保身ということも有るのだろうが、
最終的には失望したとする内藤の言葉にあったのでは無かろうか。

内藤自身がこれだけ会社を愛している現状に対して、それを否定せず
単なる裏切り者として名立ってしまっている部分は、噂の持つ怖さだな
と思う。

トオルと右京の絡みを通して、右京がどの時点で容疑者を特定し、
そして現在どの部分に着眼点を持って居るかなど、右京の思考を
分析するのには面白い物があったが、どちらかというと今回は、
新キャラであるトオルとその彼女である悦子の存在感を示したいのか
なと思う所も多かった。

そして何よりも一課の仕事と、特命の違いを明確に差別化していた
ところは良く出来ていたね。

杉下右京 …… 水谷豊 (警視庁・特命係)
甲斐享 …… 成宮寛貴 (警部補・特命係)

伊丹憲一 …… 川原和久 (警視庁刑事部捜査第一課員)
三浦信輔 …… 大谷亮介 (警視庁刑事部捜査第一課員)
米沢守 …… 六角精児 (鑑識課)
角田六郎 …… 山西惇 (組織犯罪対策五課)
内村完爾 …… 片桐竜次 (警視長)
中園照生 …… 小野了 (警視正)
大河内春樹 …… 神保悟志 (警察庁長官官房室長)
芹沢慶二 …… 山中崇史 (捜査一課。伊丹の後輩)
大木長十郎 …… 志水正義 (組織犯罪対策部)
小松真琴 …… 久保田龍吉 (組織犯罪対策部)
月本幸子 …… 鈴木杏樹 (二代目"花の里"女将)
笛吹悦子 …… 真飛聖 (国際線・客室乗務員、享の彼女)
甲斐峯秋 …… 石坂浩二 (警察庁・次官)
田丸寿三郎 …… 品川徹 (警視総監)
井出実篤 …… 井上高志 (警視庁・警務部長)
田中靖 …… 五王四郎 (警視庁・総務官)
堀江邦之 …… 山口良一 (中根署・係長)
沢田泰造 …… 園岡新太郎 (中根署・警察官)
土屋公示 …… 芦沢礼多 (中根署・警察官)

潮弘道 …… 石丸謙二郎 (NIAクリエイト社長、元警察庁・警備局長)
内藤肇 …… 菊池均也 (NIAの人事部所属)
佐久間勉 …… 中丸新将 (日邦警備保障)
内藤裕子 …… 宮澤美保 (妻)

草薙仁、中田春介、久松信美、足立公和

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

inserted by FC2 system