クレオパトラな女たち (2012年4月期・日テレ・水曜22時枠) 脚本：大石静 演出：岩本仁志、猪股隆一 チーフプロデューサー：田中芳樹 プロデューサー：山本由緒 http://www.ntv.co.jp/cleo/

第8話 美しいとは？
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睦と峯太郎は一晩を共にし、例え不倫関係で有っても貫く
決意をする。しかしすぐにクリニックの人たちによって二人
の関係が発覚し、院長の代理を負かされている市井に非難
が出るばかりか、男性を職場に引き込んだことが問題だと
言われてしまう。睦はそれでも夫と離婚し、子供を連れて
峯太郎と一緒に暮らそうと考えるが・・・

いよいよ最終話。
流石に打ち切りの余波を感じるものなのか、個々のキャラクター
の態度を見ていると微妙に整合性が合わない様な感じにも
思えるし、気持ちと態度が裏腹な部分が有って、違和感を覚える
シーンが多々有った。

不倫に関しても職員の中で嫌悪感を持つ人物が居るんだなと思
うと不思議な感じ。整形自体はかなり前衛的な部分が有ると
思うのだけど、夫婦関係に於いてはみんなかなり保守的だし、
これまで築いてきた信頼感を揺るがす程、悪い事をしている
感じに見えない所が有った。
まぁ仲よさそうにしているBSCのスタッフだけど、互いの私生活
までは知らない訳だし、その辺は多少仕方が無いのかも知れな
いが、事情も知らない村松春がやたらと出しゃばってき
たり、人のプライベートを暴き出してすぐにネタのようにして、
表沙汰にする職員の姿を見ると、やっぱりこのドラマの
BSCで働く職員たちの姿を好きになることは出来そうになかっ
た。

オチとしては中途半端な形にも思える部分は有るし、峯太郎ら
しさを貫く為には仕方が無い面も有るのかなと思ったりして、
それはそれで普通のドラマとは違う妙味を感じたりして、悪く
は無いものが有る。
人は自分の事になると途端に甘くなりがちなものが有るけど、
彼の場合、自分にも厳しい姿が有り、自分と同じような人を作
りたくはないとする峯太郎の心の傷が、それだけ深いことを
感じる物が有ったな。

真知子と克也が確信犯のようにして嫌みを唱えているのに
対して、いざ離婚だと言われると歩み寄ろうとする姿が有っ
たり、そんな状況の中でも、未だにローンの心配や、息子の
教授選を心配する姿が有ると、嫌悪感を感じる。
しかも子供が完全に母方に飼い慣らされていて、睦が家庭内で
自己主張しなかった事が今更ながらしわ寄せとして現れた
感じ。問題はコミュニケーション不足であって、正直、峯太郎
の母親とは全然違うような感じもする。

最後は全員が突然不幸になるというオチもなかなか面白い
味付けだった。