ドクターX 〜外科医・大門未知子〜 (2012年10月期・テレ朝・木曜21時枠) ゼネラルプロデューサー：内山聖子 プロデューサー：大江達樹、西河喜美子、霜田一寿、池田禎子、大 垣一穂 演出：田村直己、松田秀知 脚本：中園ミホ 音楽：沢田完 主題歌：Superfly「Force」 http://www.tv-asahi.co.jp/doctor-x/

第1話 時給３０万名医はハケンの女！！
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2004年、厚労省が新医師臨床研修制度を導入した為に、滅私奉公
する医局員は減り、大学病院を構成していた医局制度の崩壊
が始まっていた。大学病院側の上層部たちは、医局の崩壊は
日本の医療の崩壊でも有ると訴える中で、医師達はより条件の
良い病院へと足を向けていく。そんな中で、教授制度に決して
とらわれないとする信条を持つフリーランスの外科医・大門未
知子が、大学病院に派遣され、大学病院の常識を打ち破っていく。

協調性を求めろとは言わないけど、やはり角を立てまくっている
キャラクター像を一貫して米倉涼子さんに求め続けているこの
テレ朝の木9時のドラマ枠。完全にオスカー枠がここでは定着
しているし、やはり何と言っても「ナサケの女」の脚本家の
中園ミホさんと米倉涼子さんのタッグという事も有り、中園
さんが求める主人公像は、米倉さんの中にこそ多く含まれている
ものがあるのだろう。

このテレ朝の木9時のドラマ枠はドラマ俳優泣かせの低視聴率
枠として有名で、どんなに面白い内容のドラマでも、またどんな
キャストを起用しても視聴率不毛地帯と化す事も多かった
が、逆に企画によっては高視聴率枠を取れる枠に変わりつつ有る。
裏番組のTBSのドラマの設定が現実離れしている事も多く、
定着する事に難儀している間に、確固として地位を築いていき
そうだ。

医局制度の現状がどうなっているのか、何処まで現状を踏まえ
た内容になっているのかはよく分からないけど、設定としては
この枠で昨年放送された「DOCTORS〜最強の名医〜」と似ている
部分も多い。医師もののドラマとして連続して高視聴率を獲得
した枠なので、今後もこの手のドラマがこの枠で放送されていく
可能性は高いかも。

一人の医師に傾きかかっている病院の命運がかかっているとい
う意味では上述した「DOCTORS」だけど、一人の医師にかかる
異常に高いスキルと設定は「医龍」に近い所も有る。大学病院の持つ伝統
と上下関係の激しい世界の中でどれだけ主人公が奮闘できるのか。

医院長の脳梗塞、そして患者のラテックスアレルギーを見抜いて
行く所など、実力を提示出来たところはよく出来ていたと思う
が、やはり医師としての自信がそのまんまスタンドプレイと
して現れて過ぎているところは、なかなか主人公に感情移入
するのが難しく、日本人の価値観からすると、特異な感じに
写るのは確かだと思う。