はつ恋
(2012年4月期・NHK火曜22時)

脚本・中園ミホ
演出・井上剛
音楽・渡辺善太郎

http://www.nhk.or.jp/drama10/hatsukoi/





第5話 True Heart / もう傷つけない悲しい声
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再度パリ行きを決意する裏に三島の緑への愛情が見られて、
二人はついにキスしてしまう。そして三島は過去に緑に酷い
事を言った時の状況を説明しようとするが、なかなかタイミン
グが合わずに話すことが出来ずにいた。

緑が立ち直る為にこれまで力を貸してくれていた家族の存在と
学生時代の中途半端な恋愛感情を引きずったまま成長してきた
緑と三島の関係が面白い感じに対比される物語だった。

人間はエゴの塊で、なかなか他人の事など気にせず自分の気持
ちだけで突っ走ってしまうことは多々有ると思う。

今回緑が帰宅した際に、息子と父親が居なくて電話が繋がらな
いとして過剰に心配する姿が有ったけど、これは同様に夫が
三島の元に逢いに行った際に何度も電話をかけて繋がらない状況
と対比して描かれ、夫の気持ちなど我関せずの緑が自分の感情
だけで振り回してしまっている部分でもある。

自分の事を半ば左遷のようにして追い込んだ岡倉教授との関係
が描かれ、そんな教授を執刀した医師が三島だった事からも、
チーム・バチスタの栄光ならば、その執刀に完全に疑うべ
き余地が有りそうな気がするが、過去の事実が描かれたことに
よって、色々と見えてくるところもある。特に二人の過去を
知るものたちが、岡倉教授の執刀のために三島がフランスから
帰国したというのは、相当サプライズに写ったのだろうし、一話
の頃に驚きの目で見ていた事情がここでハッキリした格好だ
った。

緑が何故言語聴覚士の道を進んでいるのかなと思ったけど、
当初言葉によって心の傷を抱えているからこそ、そういう道
を選んだのかと思っていたけど、まさか三島がその患者として
戻ってくるとは思わなかったし、この手のネタの回収の仕方は
如何にもドラマとして作為的なものを感じる流れだけど、
なかなか興味深く作って有る感じ。

三島の事を夫に話さずに済ませていたけど、今度は話さなけれ
ばならない状況の中、どんなタイミングで話すことになるのか。
そして緑が過去に三島の子を妊娠・流産していた事実をいつ
三島の耳に入っていくのか。

村上緑 …… 木村佳乃 (言語聴覚士)
緑が豊崎の頃 …… 橋本愛
村上潤 …… 青木崇高 (緑の夫。職業は生命保険会社営業所所長)
村上健太 …… 里村洋 (緑の息子・小学一年生)
三島匡 …… 伊原剛志 (肝臓外科医)
若き日の三原 …… 小林ユウキチ
豊崎勝 …… 串田和美 (緑の父、妻を亡くし緑と二人暮らし)
広瀬光二 …… カンニング竹山 (緑と三島の同級生。弁当屋を営む。)
広瀬ゆり子 …… 安藤玉恵 (光二の妻。高校の後輩)
酒井桃子 …… 藤澤恵麻 (潤が勤めるリバーライフ生命の生保レディ)
青山千香 …… ソニン (雑誌記者。三島のおっかけ?)
中山貞夫 …… 大竹まこと (失語症になり、リハビリセンターで緑が担当する)
高野秀則 …… 中原丈雄 (東都医科大学教授)
蛯名徹 …… 平田満 (東都医科大学教授)
前田 …… 山崎一 (東都医科大)
岡倉 …… 浜田晃 (東都医科大・名誉教授)
町田 …… 山中崇 (医者)
幸絵 …… 佐藤江梨子 (三原匡の元妻)
妙子 …… 広岡由里子 (生保レディ)
田口アケミ …… 平田敦子 (生保レディ)

守井文孝
小久保丈二、菊池真之、松澤仁晶、米村亮太郎、今村美乃
平澤宏々路、山崎慎太郎、安亜希子

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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