家族八景
(2012年1月期・TBS・火曜深夜枠) Nanase,Telepathy Girl's 
Ballad

原作:筒井康隆『家族八景』(新潮社)
脚本:佐藤二朗、池田鉄洋、前田司郎、江本純子、上田誠
音楽:野崎良太(Jazztronik)
企画:大月俊倫、菅井敦、丸山博雄
プロデューサー:平部隆明、神康幸、竹園元、深迫康之
監督:堤幸彦ほか
主題歌:南波志帆「少女、ふたたび」

http://kazokuhakkei.jp/





第5話 紅蓮菩薩
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根岸家に派遣されることになった家政婦の七瀬。
根岸家の夫・新三は大学の心理学の助教授故に、自分の能力
について何か知ることが出来るのではないか期待するものが
有った。
根岸家の思考が分かる際に、七瀬には彼らは水着姿に見える。

菊子は自分が周りからどう見られるのかを最も気にしていた。
家政婦を雇ったのも、七瀬に自分の主婦としての評判を上げる
ためだと考えていた。
菊子は自慢の赤ちゃんを七瀬に抱かせると、頭の中で赤ちゃん
が可愛いことを褒めろという思考を投げかけてくる。
夫の新三は研究以外には無頓着で、着ていたものをそこら中に
脱ぎ散らかすような事を口にするが、実際には菊子が夫を利用
し、自分の良さをアピールしているためのものだと判明する。
凄い演技力に閉口の七瀬。
そんな中、夫の新三が帰宅する。
新三は七瀬が火田という名字だと知ると、何処かで聞いたこと
が有るというような素振りを見せるも思い出せない。

夫は食事中に女子大生の事を考えていた。
浮気している事を妻の菊子も理解しているようだが、その事は
決して口にしようとしなかった。夫は妻に対して、可愛さを
アピールするような妻の言動がたまらなく嫌な感じに思ってい
た。

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仮面夫婦を演じる根岸家に勤めることになった七瀬。
なんと夫の新三はかつて三年前に亡くなった七瀬の父・精一郎
の事を心理学の研究の対象者として接していたことが判明する。
七瀬は自分の能力について知りたいと考えると同時に、自分に
能力がある事が世間に知れると色々と不味いことになるのでは
ないかと感じて、妻の行動を真似ていく。

七瀬の件でいよいよ核心に触れる部分が出てくるのかと思った
けど、ほんのさわりの部分だけだった。

七瀬が自分の能力を利用してこれまでにも有利な展開に持ち込
む状況を作ってきたけど、今回はこの夫婦の事を自分の利害の
為に破滅させようとしていた感じが、何とも言えない状況を
生んでいる。彼女がそんな能力を悪用すると人が不幸に導かれ
るのではないかとする恐い一面を描いた格好だった。

どうしても頭の中を覗いているので、男性は女性との関係を
思い描いている感じだね。

風呂に入った七瀬が、恐怖を感じるシーンが描かれず、今回は
書斎に入る際に、新三に怪しまれたのではないかとする恐怖
を上手く演出。

心理学を学んでいる新三が、七瀬や妻の心理を読めないとする
辺りの皮肉さはたっぷり伝わってくる内容だったかな。

火田七瀬 …… 木南晴夏 (相手の考えることが読める家政婦)

根岸新三 …… 眞島秀和 (36歳、心理学助教授)
根岸菊子 …… 井村空美 (29歳、専業主婦)
若い女 …… 河原実乃梨 (新三と浮気する女子大生)
赤ん坊 …… 小安正笑 / 佐藤美月


評価:★★★★★★☆☆☆☆ (6.0)

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