家族八景
(2012年1月期・TBS・火曜深夜枠) Nanase,Telepathy Girl's
Ballad

原作:筒井康隆『家族八景』(新潮社)
脚本:佐藤二朗、池田鉄洋、前田司郎、江本純子、上田誠
音楽:野崎良太(Jazztronik)
企画:大月俊倫、菅井敦、丸山博雄
プロデューサー:平部隆明、神康幸、竹園元、深迫康之
監督:堤幸彦ほか
主題歌:南波志帆「少女、ふたたび」

http://kazokuhakkei.jp/





第7話 知と欲
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七瀬が派遣されたのは山崎家だった。
この日、脚本家の潤三郎の元にテレビプロデューサーの遠藤が
ゃってくる。潤三郎は若い頃にはとても脚光を浴びた脚本家で
映画化されたシナリオも数多く存在する。遠藤はシナリオが
完成するのを待っているとするが、つまらないものは書きたく
ないので期待しないで欲しいという。
遠藤が帰宅する際に、潤三郎は彼女の足下を眺めていた。
たまたま帰宅した息子の洋司も、同様に彼女の足下を眺める。

七瀬はお茶を出しに来るが、既に遠藤は帰宅した跡だった。
潤三郎からは、自分が全て飲むとして七瀬から紅茶を受け取る。
七瀬は山崎家の思考を除く際には、みんなの姿が体操着を着て
いる姿に見えるのだった。

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若い頃ヒットを連発した脚本家の潤三郎。
既にヒットしていた頃とは歳月がたち、その脚本の完成を待ち
わびている遠藤達もそれ程の期待は寄せては居なかった。
潤三郎と似たような性格をしている息子の洋司は、父の名を
引き合いに出して女性を軟派したりしているのを知り、父は
ある作戦を決行し、それをシナリオとして描くことにしていく。

なんだかイマイチとりとめのない話だった。

七瀬自身が殆ど傍観者の状態でシナリオに関わってこず、
互いの思惑を視聴者に知らしめるばかりの役割。

父が自分の姿を息子に投影して、息子に恋愛をさせることで、
そのシナリオを脚本として描き出そうとしていたのかもしれ
ないが、結果的に意味不明なドラマになったという言葉が
象徴するように、なかなか旬を過ぎた脚本家が感覚を取り戻す
のは難しいものがあるのかなと思う。

エロい描写は限りなく少なかったし、なぜ体操着なのかという
点でもやや腑に落ちない所があった。
やはり小説などは、当事者が恋愛なり体験をしていないとなか
なかイマジュネーションを具現化出来ないものが有るのかな。

火田七瀬 …… 木南晴夏 (相手の考えることが読める家政婦)

山崎潤三郎 …… 本田博太郎 (77歳、執筆家)
山崎洋司 …… 鈴木一真 (42歳、息子)
遠藤恵理 …… 阿部真里 (31歳、TVプロデューサー)
大藪満寿夫 …… 徳井優 (48歳、TV関係者)

評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0)

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