結婚しない (2012年10月期・フジ・木曜22時枠) 脚本 - 山崎宇子、坂口理子 音楽 - 末廣健一郎、MAYUKO 演出 - 石井祐介、田中亮 プロデュース - 中野利幸 主題歌：コブクロ「紙飛行機」 http://www.fujitv.co.jp/kekkon_shinai/index.html

第1話 結婚は当然！？義務！？できないＶＳしない女！！未婚女の
恋と結婚！？
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35歳、人生の曲がり角に立つ千春は、周りが次々と結婚して
いく中で、今まで深くは考えた事が無かった結婚に対して、
意識するようになり、気がつくと周りからのプレッシャーが
厳しくなっていく。
妹夫婦の会話、母親のプレッシャー、元彼、元大学の友人たち
が嫌でも結婚という事実を押しつけてくる。
結婚することは普通という価値観に対して、千春は自分たち
は決して特異な事をしている訳ではないと感じていくが・・・

異性関係に於ける負のオーラは放ちまくる袴田吉彦さんが
出た時点で、ドラマの主人公は不幸に陥るであろう事は想像
出来るモノが有ったが、あれだけ気を持たせつつ奈落の底へと
突き落とす様がなんとも残酷であり、皮肉でも有って、鉄板的
な面白さを生んでいた。

いよいよ女優としても大物感が出始めている菅野美穂さんと、
名実共に大物の天海祐希さんとの絡みは、間違いなくドラマ
が面白くなると思う。

何と言っても良い感じに思えるのは、現状では玉木宏さん役
の男性が千春側に向くのか、春子側に向くのか分からない点
だ。そして強力なライバルでも有る瑞希という存在もまた
二人の前に立ち塞がり、麻衣の存在もまた、純平を巡る争奪戦
に拍車をかけている。
純平にとってはもの凄い入れ食い状態で年齢設定としては
絶妙だと思う。

結婚できないのか結婚しないのか。
出来ないと認めることで、何処か負け犬みたいな印象を与え
結婚しないとする価値観を引き出すことで、新しいライフ
スタイル感を与えている所は十二分に感じる。

フランスのようにいつ結婚したかどうかも分からない様な社会
性を持てれば、年齢や婚期を意識する社会の堅苦しさ
みたいなものを打開できるのだろうけど、アジアではなかなか
その観念を打ち破るのは難しい様子。アメリカのように養子
社会が成り立つ文化でも無いし、基本的に日本では結婚しない
人ほど何か有るのではないかと疑う構図が自然と出来ている
感じ。

日本のドラマらしく時代性を反映した題材で、着眼点は悪くは
ないと思うが、結婚出来る機会が有ったという事実と、結婚す
るチャンスさえ無い社会というのはまた別問題で、今の日本の
社会は後者の方なのではないかなという感じがするね。