結婚しない (2012年10月期・フジ・木曜22時枠) 脚本 - 山崎宇子、坂口理子 音楽 - 末廣健一郎、MAYUKO 演出 - 石井祐介、田中亮 プロデュース - 中野利幸 主題歌：コブクロ「紙飛行機」 http://www.fujitv.co.jp/kekkon_shinai/index.html

第4話 独身＝親不孝！？でも未婚女子の大奮闘！！
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千春は春子から合い鍵をもらった事で、自分の居場所を得たと
感じる千春は、結婚しなくても寂しくないとして、少し元気を
もらう。大学の講義で、谷川は結婚に於いて結婚とは誰の為に
行うものなのかを問うていく。世間の新しい風潮として、親同士
の婚活プランのツアーの企画が立ち上がる現状に対して、
独身者は得体の知れない罪悪感に苛まれることになる。

自由恋愛だとしながらも、実際には色んな制約があるという
現代の結婚事情が描かれる話だった。

昔から結婚は当人同士の問題ではないという事は明らかだった
けど、そういう煩わしさから逃れたいが為に、現代人は
プライバシーや個人主義の名の下で、他人との関わり合いを
絶って身内ばかりの気の許せる相手との繋がりだけを追求して
いるものだと思う。

ただそういう状況の中でも、親だけは子供の幸せは結婚式の
ドレスに身をまといバージンロードなり指輪の交換を通して、
幸せだということの証明を自他共に、アピールしたいとする
想いがあるのだろうと思う。
結婚して一人前という言葉や思考が社会の中で蔓延る中で、
その言葉にのしかかる責任は子供だけでなく、親の中でも子供
を結婚させて事一人前の親の姿だとする視線があり、そこで初
めて子供に対する養育義務から解放されるという心理が働くの
かも知れない。

前回の展開の中で、昔は結婚を仲介する人物が居たとする事
で、恋愛ではなく見合いの形で結びつける事が多かったとされ
ていたが、現代の子供と親の依存関係を考えると、情けない
事にも思えるが親の仲介もまた一つの時代の流れなのかなと
思う。

今回の千夏の流れは、多少母親の腫瘍の件で特異な状況では
有ったけど、互いに幸せを思い合っているのに、仲違いして
しまうという辺りの状況が面白く出来ていたと思う。
出来ちゃった結婚が珍しくない時代性を考えると、千夏が
律儀になる姿はちょっぴり違和感が無い事も無かったけどね。
寧ろ腫瘍の流れを勘案すると孫が早く見られると思っただけで
より嬉しさはありそうな感じだね。

そして純平の流れも、如何にも千春との関係に合致しそうな
位置にいるキャラクターだ。
正直ドラマなので最後には幸せになって欲しいと願う気持ち
が有るにせよ、「結婚しない」というタイトルから、寧ろ
結婚しない決意をする男女の物語を描いて欲しい感じもする。
結婚出来ないではなく、あくまで結婚しないという自分の意志が
働いてのタイトルだからね。
なんとなくシナリオに意外性が無く、その後のストーリーが
描けてしまう所が、日本のドラマの弱いところなのだろう。