高校入試 (2012年10月期・フジ・土曜23時枠) 脚本 - 湊かなえ 演出 - 星護、北川学 プロデュース - 柳川由起子 企画・プロデュース - 羽鳥健一 http://www.fujitv.co.jp/kokonyushi/index.html

第10話
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校長室で今回の一連の問題について話し合っていると、現場に
関与した人物でないと分からない情報まで流出している事から
教師同士を疑うことになる。特に松島先生の息子が書いた
カンニングの告発文を通して、その事実関係を調べて居る中で、
それを実況しているものが居ると分かり、水野と村井は窓の外
で情報を流布している人物を捕まえる。

衣里奈の流れは見ていて相当ストレスを感じていたので、よう
やくここで解決を見せたのかという内容だった。
水野先生は頭が良い割りにようやく外に居る生徒の存在に
気がついたのかよという感じがしてならないけどね。

水野を中心として、教師間の心理的駆け引きが面白く演出され
ており、ここに来て上手く入試を潰そうとしている人物たちを
深く掘り下げようとする意図の元でドラマが構成されていた
ので、興味深い流れややりとりが有ったと思う。

色んな意図が含まれている事が明らかなので、各々の流れが
ダレによって引き起こされているのか瞬きせずに見ていない
と分からなくなりそう。

教師が関与せずとも、自助的に問題が解決していきそうな流れ
も存在しているし、兄弟関係、家庭環境が及ぼしている影響を
入試にぶつけて表現するというのも面白いところ。それだけ
入試というものが、人生に於ける転機となっている為に、
見誤ると足下から将来が揺らぐというところに繋がっている
のだろう。

責任の曖昧な教育の現場、管理職の立場などの問題も面白く
ドラマに取り入れられており、問題の全ては、人間関係から
発生している人為的なものである点がリアルに写るところ
なのだろうね。

麻美を更に追い込もうとしているであろう友人の姿がとても
嫌らしく写るし、兄弟なのに足の引っ張り合いをしているよう
な人間関係が歪に見えて、なんとも心情的に複雑にさせるもの
が有る。